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パン屋の倒産が過去最多 “高級食パン“が注目を集める一方、小規模事業者は業況厳しく

2/13(木) 14:10配信

帝国データバンク

 パンの消費が旺盛だ。1世帯あたりのパンに対する支出額は、2011年に米を抜いて伸びているうえ(『家計調査』<総務省統計局>)、ここ数年は高級食パンが牽引し、空前のパンブームとなった。一方、こうした裏側では、同業間の競争激化により売上不振に陥る業者も少なくない。加えて、薄利多売のビジネスかつ原材料・人件費の高騰や廃棄ロスで採算が悪化。特に家族経営の業者は、後継者問題や店主の病気・体調不良、重労働などによる人手不足も重なり、懸念材料を内包している。

 帝国データバンクは、「パン製造小売」を主業としている事業者の2010年~2019年の倒産(負債1000万円以上の法的整理)について分析した。

倒産件数は前年比2倍で過去最多

 2019年の倒産件数は31件で、前年比2.1倍となり過去最多を更新した。2011年以降は10件台で推移していたものの、2年ぶりに前年を上回り、初めて30件を突破した。

 負債総額は18億200万円となり、同じく2年ぶりに前年比増加となった。負債額トップは、大阪・兵庫エリアにて手作りパンの店「Copenharvest」を約18店舗展開していた、元・運営会社の(株)CH(負債約5億3100万円、特別清算)。

負債5000万円未満の小規模倒産が7割を占める

 負債規模別にみると、「1000万円-5000万円未満」が22件で最多となり、7割(構成比71.0%)を占めた。次いで、「1億円-5億円未満」が5件(同16.1%)、「5000万円-1億円未満」が3件(同9.7%)となった。一方、負債「5億円以上」の倒産は(株)CHのみとなり、同レンジの倒産は2010年以来9年ぶりに発生した。

「近畿」が6割を占め最多

 地域別にみると、「近畿」が19件で最多となり61.3%を占めた。次いで、「関東」の4件(構成比12.9%)、「中部」の3件(同9.7%)と続いた。都道府県別では、「大阪府」が8件でトップ。もともとパン製造小売業者の多い地域であるうえ、近年品質が向上したコンビニパンなど他業態との競争が激化し、販売不振に陥る小規模事業者が表面化した。

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最終更新:2/14(金) 16:54
帝国データバンク

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