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女性アイドル、彼氏疑惑でガチ恋勢阿鼻叫喚「推しが武道館いってくれたら死ぬ」6話 アイドルらしくあるための努力

2/14(金) 2:00配信

ねとらぼ

 大好きなアイドルがいる。彼女は生きているだけでファンサ。だから人生を賭けて推します! 「推しが武道館いってくれたら死ぬ」は地下アイドルChamJamの市井舞菜と、、彼女を命がけで推すドルオタえりぴよを描いた、情熱的でコミカルな物語。

【第6話を画像で振り返り】

 6話はアイドルファンが恐れていることトップ3に入るであろう彼氏疑惑がテーマ。胃が痛い。原作でも疑惑をかけられているアイドルがふびんすぎて辛くて仕方なかった回がついにアニメになってしまった。でも仕上がりはホッとする展開+ChamJamメンバーのアイドルへの愛+えりぴよの愛で満ち満ちていて、最高にエモーショナルです。

ガチ恋・リア恋勢の幸せと苦悩

 ファンがアイドルや声優やタレントやキャラクターなどに対して、真剣に恋愛感情を抱くのを「ガチ恋」「リアコ(リア恋)」と呼びます。必ずしも「恋人になりたい」まではいかないですが、そういう願望の人もいます。なれるわけない、とかそういう理論はとっくのとうに超越済みです。

 ChamJamの松山空音は、ガチ恋してしまう要素満載のメンバー。彼女のファンへの対応は毎回神がかっており、ファン一人一人をよく見て、話しかけてくれます。青い服装をしていた、空音ガチ恋の基に対しての発言がプロフェッショナル。

 空音「ねー服…もしかしてわたしの色意識してくれた?」 基「え! なんでわかるの!?」 空音「ふふー。当たり前じゃん! わたしのこと考えながら選んでくれたんだね?」

 空音のメンカラー(メンバーのイメージカラー)は青。自分のことを日常でも考えてくれるなんて、分かってるよ、みたいな焦らし方。うまい。自分の「好き」な気持ちを見抜かれるとオタクは弱い。コロッといきます。

 まあこれも、客観的に見れば「どうとでも返せる言い方」を振っただけなんじゃないかな、という気もします。それを「わかってくれるなんて嬉しい!」と楽しませてくれるエンターテイナーだから、空音はすごい。近づきすぎず遠すぎないうまい距離感でリードしている、巧みな話術です。

 だがしかし。ガチ恋勢は繊細だ。

 Twitterに流れていたのは「空音が男といた」という目情(目撃情報のこと)。基、これを見て即死。

 ここで人は二通りに分かれると思います。「だからなんだよ!」という人。「一大事すぎる!」という人。

 そもそも「男といた」という目情であって、彼氏かどうかすらも分からない。そりゃ誰かといることくらいあるんじゃないの? とも思うのですが、空音に彼氏がいた可能性が浮上した時点で皆の心が揺れ動いてしまう。

 Twitterでのウワサというのも「テニス部だから彼氏いて当然」のように、根も葉もないものばかり。さすがにこれには空音も「一体テニス部の何が悪いんだ…」とぼうぜん。一つ疑惑が生まれると次から次へと杞憂(きゆう)が生まれて、負の連鎖が始まる。

 「推し武道」はギャグ要素も多いので、現実の炎上系事件よりマイルドに描かれてはいます。とはいえこの展開は見ていて非常にしんどい。クールでプロフェッショナルな空音ですが、エゴサで一喜一憂するほどに疲れてしまっています。彼女の「だって私にはちゃむしかないんだもん」の言葉が悲痛。人気投票中とかタイミングが最悪なのですが、空音が気にしているのは「誤解されたままなのちょー嫌だ」というところ。彼女はChamJamのアイドルでいたくて、頑張り続けている子です。

 困惑していた空音に対し、ChamJamのセンター五十嵐れおは即答。「空音は、アイドルだもん。アイドルらしくないことなんてやるわけないじゃない? いつも通りで大丈夫だよ、なにかあったら私が守るから」

 彼氏疑惑うんぬんの理不尽などについて、れおは一切語りません。アイドルに真摯(しんし)に向き合う空音についてのみ、語ります。

 れおはアイドルでありたいと願って、前グループ解散などつらいこともあったけれども、頑張り続けてきました。横にいる空音も、ずっとアイドルであろうと頑張ってきたのを見続けています。大事なのは、アイドルを目指す空音の生き様。れおと空音がともに努力する仲間であるのが深く描かれるシーンです。

 空音は、いつも通り舞台にあがりました。うわさを信じてしまった人もいるでしょう。基に至っては完全に意気消沈。かなり厳しいシチュエーションですが、空音はアイドルだった。舞台の上で、空音は基を発見し、手でハートのレスを送ります。彼女はアイドルとしての道を歩み続ける覚悟ができています。れおの支えがあるとはいえ、どれだけこれがつらいことか。

 握手会、2番人気だったはずの空音の列が、今回はガラガラ。ものすごくしんどい描写です。まあこればっかりは、うわさのあったすぐの日ですし、ファンに対して気にするなというのも無理な話。ガチ恋勢は心落ち着くまで来るのはしんどいでしょう。しかし、彼女はアイドル。基が並んだとき、すぐ笑顔に切り替えます。

 空音「言ったじゃない? わたしはわたしのことを好きでいてくれる人のことが好きなんだよ? これからも、好きでいてね」

 いろいろな受け取り方ができそうな発言。ただファンの基に向けてのこの発言は、誰か一人を特別に思うことはない、自分のことを好いてくれるファンのことが、自分は好きなんだ、という意味合いがありそうです。もうちょっと言えば、ガチ恋肯定の発言とも取れます。

 アイドルは、人に好きだと感じてもらうことで、みんなに幸せを与える。そのために全力で好きになってもらう努力をする生き方を選ぶ。空音の誤解は解けないままですが、彼女はアイドルとして生きる覚悟を一切曲げません。

 なお今回ガチ恋迷走した基は、コミックス5、6巻で好きになってしまったがゆえに身を切られるような思いと戦い続けており、オタクの共感度非常に高めになっているのでぜひ読んでみてください。彼のことも応援したくなるはずです。

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最終更新:2/14(金) 2:00
ねとらぼ

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