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老人福祉・介護事業と障害者福祉事業、 両事業で501社が市場から退出

2/14(金) 14:30配信

東京商工リサーチ

2年連続500件台の高水準

 2019年の「老人福祉・介護事業」の休廃業・解散は395件(前年比11.2%減)で、調査を開始した2010年以降、初めて前年を下回った。ただ、集計開始から10年間で最多を記録した2018年の445件に次ぐ、2番目の高水準だった。また、倒産は過去最多に並ぶ111件で高止まりしている。2019年の倒産と休廃業・解散の合計は506件で、高水準が続いている。
 また、2019年の「障害者福祉事業」の休廃業・解散は106件(同51.4%増)と急増、これまでの最多件数を大幅に更新した。倒産も最多の30件(同30.4%増)に急増し、2019年の倒産と休廃業・解散の合計は136件(同46.2%増)で、前年の93件から大幅に増えた。
 2019年の両事業の休廃業・解散の合計は501件で、2年連続500件台のまま淘汰が進んでいる。
 両事業ともに高齢化社会を迎え、市場拡大にビジネスチャンスを狙い安易に新規参入した企業の淘汰、休廃業が相次いだ。

※ 本調査は、日本産業分類(小分類)の有料老人ホーム、通所・短期入所介護事業、訪問介護事業など「老人福祉・介護事業」と居住支援事業と就労継続支援A型など「障害者福祉事業」 の倒産、休廃業・解散を集計、分析した。「休廃業・解散」は、倒産(法的整理、私的整理)以外で、事業活動を停止した企業と定義した。
※2019年「老人福祉・介護事業」倒産は1月7日、2019年「障害者福祉事業」倒産は1月30日にプレスリリース済み。

「老人福祉・介護事業」

 2019年に全国の「老人福祉・介護事業」を主業務とする企業は休廃業・解散により、395社(前年比11.2%減)が市場から退出した。  
 「老人福祉・介護事業」は、人手不足が経営の足かせになっている代表的な業界でもある。
 休廃業・解散が増えている要因の一つは、介護職員の不足で事業継続が難しくなっていることが指摘される。特に業歴が浅く、過小資本の企業が人材の獲得競争に敗れるケースが多い。
 今後も高齢化が進むだけに、市場拡大を見込んで福祉事業に参入する企業は増加が見込まれるが、しばらくは「多産多死」のシビアな状況が続くだろう。

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最終更新:2/14(金) 14:33
東京商工リサーチ

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