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令和に息づく日本の伝統「江戸切子の指輪」が若者に人気のワケ

2/14(金) 11:30配信

アーバン ライフ メトロ

繊細な美しさが魅力の江戸切子

「江戸切子」をご存じでしょうか。回転式の加工機を使ってガラスに文様(もんよう)を描き出す、職人の手作業で作り出される東京の伝統ガラス工芸です。その存在は知っていても、実際の品物は持っていない、という人も少なくないかもしれません。

【画像】伝統とモダンの融合? 江戸切子の指輪とネックレスを見る

 この江戸切子の彫刻デザインを施した指輪やネックレスを渋谷区千駄ヶ谷のアクセサリーブランドが展開し、人気を集めています。作り手の思いを聞きました。

 江戸切子の発祥は1834(天保5)年、江戸屈指の商業地・江戸大伝馬町(現在の中央区)のビードロ屋、加賀屋久兵衛が金剛砂〈こんごうしゃ〉を用いてガラスの表面に彫刻したのが始まりとされています。

 以降、明治から大正期にかけて切子(カット)技術は精度を高め、現在のデザインにつながる特長を確立しました。1985(昭和60)年に東京都の伝統工芸品産業に、2002(平成14)年には国の伝統的工芸品にも指定されています。

職人の数は年々減少

 日本の職人技術らしい精緻さと美しさ、華やかさを兼ね備えたデザインは国内外で高い評価を受け、贈答品などとして長らく重宝されてきました。

 一方で安価なガラスコップがいくらでも手に入る現代では、高級な江戸切子は庶民にとって、かつてより縁遠いものになりつつあります。歩を合わせるように職人の数もまた年々減少しているというのが現状です。

 その状況に危機感を抱き、「誇るべき伝統をもっと身近なものにしたい」と考えたのが増井元紀さん。オリジナルのアクセサリーやジュエリー、革小物などを展開する「ジャム ホーム メイド(JAM HOME MADE)」(渋谷区千駄ヶ谷)のクリエーティブディレクターです。

きっかけは東日本大震災

 JAM HOME MADEの創設は1998(平成10)年。ブランド立ち上げ当初から増井さんは「日本の伝統技術を生かした商品を作りたい」と考え、さまざまな分野の職人を訪ね歩き、話を聞いてきたといいます。

 その思いが形になるきっかけとなったのは、2011年3月11日(金)に発生した東日本大震災でした。

 利便性や速さ、安さが価値だった「ファスト消費」の潮流に、多くの人が立ち止まり、考えるひとつの契機となった大震災。

 人と人とのつながりや自らのふるさと、古くからの伝承・伝統などに目を向ける人が増えるなか、時代の変化に導かれるように2014年、江戸切子の文様を宿したアクセサリーは誕生しました。

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最終更新:2/14(金) 11:30
アーバン ライフ メトロ

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