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R&AとUSGAが最新「ディスタンスインサイトレポート」を発表。“平均300Y超”の飛距離アップは誰のためにあるのか?

2/14(金) 16:32配信

みんなのゴルフダイジェスト

クラブの進化、最新機器によるスウィングの最適化によって、プロたちの飛距離は日に日に伸び続けている。2月4日、R&AとUSGAは最新の「ディスタンスインサイトレポート」とそれに関する共同声明を発表した。ギアライター・高梨祥明が詳しく紹介・解説。

飛距離を伸ばし続けるプロツアー。コースの延長も限界に?

R&AとUSGAは最新の「ディスタンスインサイトレポート」をまとめ、2月4日に発表した。両団体は2002年に「飛距離についての原則の共同声明」を出しているが、その内容は以下の通り。今回の最新レポートはその共同声明で提示した飛距離に対する“懸念”を経過観察するために行われたものである。

【2002年R&A/USGA 飛距離についての原則の共同声明】
「世界プロツアーレベルでのさらなる飛距離の著しい増加は望ましくないと考えます。そうした飛距離の増加が、進化する用具技術、プレーヤーの競技意識の向上、プレーヤー指導の向上、ゴルフコースコンディションの向上によって生じているのか。そうした要因の組み合わせ、あるいはその他の要因によって生じているのかにかかわらず、(飛距離の増加が)ゴルフゲームの“挑戦”という要素を著しく減じる影響を及ぼすと考えています。その結果として起こるコースの拡張や、難易度を上げるための改修には費用がかかり、対応が不可能であることも考えられます。ますます重要性を増している環境や生態系の問題に悪影響を及ぼすことでしょう。(コースが長くなることによって)プレーのペースは遅くなり、プレー費も高くなるでしょう」

要約すると、世界のトッププレーヤーたちのドライバー飛距離は年々増加。それがゴルフのゲーム性を損なっている。ゴルフコースは飛距離アップに対応するため延伸工事が必要で、それに対する費用増、環境への影響も問題化。一般ゴルファーもいたずらに長いコースでプレーすることで、ラウンド時間が長くなり、割高なプレー費用を負担することになる。それについて18年前から両団体は大きな懸念を表明しているのである。

それでは、その主旨を踏まえて、最新ディスタンスレポートで公表された、主だったプロツアーのドライビングディスタンスを見てみよう(画像1)。

直近のデータのみを注視すると、アレ? 飛距離は落ちてる? と見えてしまうが、全体を俯瞰してみれば、どのツアーにおいても右肩上がりであることは間違いない。特に若手が集まるPGAの二部ツアー「コンフェリーツアー」での伸びは協会筋に大いに問題視されそう。何しろ300ヤードを突破、彼らの台頭がそのままPGAレギュラーツアーのディスタンスアップに直結するものであるからだ。

こうした継続したディスタンス状況の調査によって、飛距離アップ化への懸念は、さらに大きくなったと言える。レポートでは、それを踏まえた次の段階として、「飛距離を抑える効果のあるボールやクラブの使用を義務付けるローカルルール」の検討。「ゴルフ用具に関わるルールの見直しや新しい仕様の検討」を始めたいとしている。

ゴルフクラブのルール改正は、2008年に行われており、フェースの反発係数、ヘッドの大きさ、慣性モーメントの上限、長さの上限が定められている。今回のレポートのまとめでは、現状ルールの見直しはもちろん、飛距離を抑えることに効果がある新たな仕様の模索を始めたい、としているのである。

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最終更新:2/14(金) 16:32
みんなのゴルフダイジェスト

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