【記者:Jordan Kelly-Linden】
2月初めの木曜日、英ロンドンのペッカム・パームズ市場に歓声が響いた。アフリカの打楽器ジャンベが繰り出す規則的なリズムに合わせ、大勢の女性が円になって踊った。
女性たちはこの日、国連(UN)が女性器切除(FGM)についての認識を深めるために定めた「国際女性性器切除根絶の日」のために集まった。
ロンドン南東部で行われたこのイベントについて、反FGM活動団体「Keep the Drums, Lose the Knife(KDLK、「ドラムを叩き、ナイフをなくそう」の意)」のサリアン・カマラ氏は、テレグラフの取材に「FGM根絶の日は、FGM被害者や活動家にとっては毎日のこと」だと答えた。「私たちは毎日こうした啓発活動を行っているが、この日はとても大切だ。これまでを振り返り、どこまでたどり着いたか、何を成し遂げられたかを確認する日だ」
FGMを受けた女性は世界で少なくとも2億人に上ると考えられている。FGMは少なくとも30か国で一般的に行われており、中でもアフリカ諸国でよくみられる。
世界保健機関(WHO)の推計によると毎年300万人の少女が、FGMを受けるリスクにさらされている。カマラ氏のような反FGM活動家らは、そうした状況を変えようとしている。
カマラ氏は2017年にKDLKを設立。女性たちやさまざまな共同体に対し、FGMの危険性について周知を図っている。
FGMの根絶はカマラ氏個人にとっても重要だ。カマラ氏は祖国シエラレオネで11歳のときにFGMを受けた。「最初は洗礼のようなものだと思っていた」「でも驚いたことに、私は床に押さえつけられ、足を大きく広げられた。そして彼女たちの中で体の一番大きな女性が、私の胸の上に座った。私があまりにも大きな悲鳴を上げたので、施術する女性たちは私の叫び声を抑え切れなかった」
FGMは女性の性器の一部を切除し、傷つける慣習だ。FGMを受けた女性は長い間、精神的・身体的な影響を受けるようになる。FGMは多くの場合、思春期の前、少女や乳幼児のときに行われる。
儀式の後、カマラ氏は長い間、自分の身に起きたことを受け止めることができなかった。「FGMの慣習や自分自身の文化、それに自分の周りの人々についての考えが、すっかり変わってしまった」
しかしカマラ氏は英国に移住してから、誰かを助けるために自分の経験を生かせると気付いた。FGMを根絶させるためのカマラ氏の取り組みは現在、英国際開発省(DFID)の支援を受けている。
1997年以来、この慣習を終わらせるために多大な努力が払われてきた。アフリカや中東の計26か国がFGMを禁止し、FGMを実践している国からの移民が多い33か国でも同様に禁止された。
しかし多くの国では、法律の施行が困難なことがままある。英国では1985年にFGMが違法となったものの、裁判にまで持ち込めたのはわずか4件だ。
またFGMを違法にするだけでは不十分だ。約2500年間行われてきた慣習を本当に根絶するための鍵は、共同体に力を与えることだとカマラ氏は言う。
最終更新:2/15(土) 11:12
The Telegraph






























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