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新型肺炎 感染内科医が教える向き合い方 「沖縄県内での発覚は想定内」

2/15(土) 9:40配信

沖縄タイムス

 県内で初めて感染が明らかになった新型コロナウイルス。全国各地で感染が広がる中、どう向き合えばいいのか。県立中部病院感染症内科の椎木創一医師に聞いた。(聞き手=社会部・篠原知恵)

新型肺炎対策 個人がいまできること

 県内の感染発覚は想定の範囲内だ。今回はたまたま表面化したが、沖縄など人やものの移動が多い地域は人知れずウイルスが持ち込まれる可能性が高い。

 女性がタクシーに乗せたクルーズ船の下船客4人の中に発症か、ウイルスを持つ人がいたのだろうと推測されるが、下船客の近くに居合わせた全ての人が感染したのではという心配は不要だ。体調やせきの程度、窓の換気の有無など、感染にはさまざまな要因が関係する。下船客が歩いた場所全てを目を皿のようにして探すのは、海に沈んだ小さな石を探すような作業だ。

 今は、タクシー運転手ら観光業に携わる人に窓の換気など注意喚起するほか、感染した女性の接触者の健康確認をしっかりすべきだ。今回の事例にこだわりすぎず、県民一人一人が日頃から、感染の可能性を念頭に予防策を徹底してほしい。

 女性の症状は軽微で、肺炎の像はあるにせよウイルス検査で喉の奥の検体(咽頭拭い液)は陰性、喀痰のみ陽性だった。これが意味するのは、くしゃみや軽い咳で出るつばにはウイルスが見つからず、深い咳とともに出る痰の中にいたということ。「大丈夫」という意味ではないが、女性は他の人に感染させる力が非常に強かったわけでない。

 ただ、新型ウイルスは喉の方で非常に効率よく増え、肺炎まで起こす。極めて厄介なウイルスではある。

 症状がないか、極めて軽いとき、診断を求めて医療機関に行くメリットはほぼない。無症状でウイルスがいる場合もあるが、その場合の感染性は低いとみられている。病院で他の感染症をもらうリスクもあり、軽症者が殺到すれば医療機関はリスクの高い人を守れなくなる懸念もある。

 新型の特徴は、せきや発熱がかなり長引くこと。通常の風邪であれば4、5日もあれば症状が良くなる。1週間~10日たっても、呼吸が苦しい、胸が痛いなど風邪で考えられない症状が続いたら、外国人と接するなど疑わしいことがなくても速やかに保健所に相談の上、受診してほしい。

最終更新:2/15(土) 9:40
沖縄タイムス

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