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契約した部屋が“事故物件”だった…「10年前に殺人」告知なしでも損害賠償認められないケースあり

2/16(日) 7:02配信

関西テレビ

春からの新生活に向けてこれから部屋探し…という方もいらっしゃる時期ですが、もし自分の住む家が過去に自殺や殺人、孤独死など、人が亡くなったワケありの“事故物件”だったらどうしますか?

 前の住人が風呂場で自殺したという部屋に住んでいた男性は…。

男性:
「僕は、あんまり霊感ないですけど、友達が霊感強いので、来たら『寒気がする…もう来たくない』って」

 実は、不動産会社による告知基準はあいまいで、事故物件と知らせず契約し、後々トラブルになるケースが相次いでいるというのです。

お困り不動産解決本舗 大熊代表:
「販売図面の中に『告知事項あり』といった形で記載は必ずあります。(Q.告知をしない業者もいますか?)いますね」

 そこで国土交通省は2月から、事故物件を適切に告知するためのガイドラインの策定に向け検討を始めました。あいまいという告知基準、住む人にどこまで知らせるべきなのでしょうか。街で聞いてみると…?

男性:
「たとえ20年前でも『20年前にこういうことがありました』とかは一報ほしいですね」

女性:
「1回誰かが住んじゃうと事故物件じゃなくなるんだって」

女性の娘:「やだな…」

別の男性:
「あんまり気にせえへんかな。(Q.事故物件で、家賃8万円が1万円だったら住みます?)住まないです!」

連れの男性:
「もし選んだところが事故物件なら自己責任なんかな…」

 トラブルにあわないために、知っておきたい事故物件にまつわる法律を菊地幸夫弁護士に伺います。

菊地弁護士:
「心理的瑕疵によって損害賠償などが認められるケースもあると思います。

 例えば、売買であれば『瑕疵』つまり欠陥のようなものがあった場合、あるいはちゃんと説明してくれなかった!といったことでの慰謝料などですね。

 消費者契約法、宅地建物取引業法の中に、顧客に不利な情報も伝えて下さいよ、判断に重要な影響を及ぼす事項もちゃんと言わなきゃダメですよという趣旨のことが書かれています。ですが、そこまでなんです。『自殺とか殺人とかがあった物件については、そう言いなさい』と書いてあるわけではないんですね」

Q.人によって何が不利益で何を重要と思うかは全然違いますよね

菊地弁護士:
「そうなんです。ですから後はトラブルになったら、裁判所がケースバイケースで判断しています」

Q.ではケーススタディを考えてみます。1つ目が10年前に殺人事件があった空き家。2つ目が3年前に入居者が自殺して、一度第三者が入居した物件。最後は1年前に殺人事件があったマンション一室の隣の部屋。告知しないことで客への損害賠償が認められると思われるのはどの場合でしょうか?

菊地弁護士:
「1つ目の10年前に殺人事件があった空き家は『△』です。土地柄や事件の特性によります。不動産の売買などでも、殺人事件などはよくトラブルになるんですね。『ずっと前だからもういいだろう』と不動産業者が告知しなかったら『知っていて言わないなんてひどい』と。

 例えば、大阪のど真ん中で10年前の事件だったらどうでしょう。10年で人も入れ替わり、事件も風化してきます。一方、へき地の山間部ですと、たとえ30年前でも少ない人口の中でみんなが覚えています。その2つはちょっと違いますよね。ですから地域によって、あるいは事件の内容によって、またどのくらい報道されたのかによって、結構ケースバイケースなんです。

 次に、3年前に入居者が自殺して、一度第三者が入居した物件は、告知義務がなくなる可能性があり、損害賠償が認められそうかという意味では『×』となります。間に一回入居者の方が入ると、告知義務がなくなるという判断に裁判所が至る可能性が高いんです。

 最後の、1年前に殺人事件があったマンション一室の隣の部屋。これは殺人事件の場合、隣でも告知が必要になり、告知が無かった場合は損害賠償が認められることになると思います。しかし、例えば自殺案件ですと、隣の部屋は告知義務無しということになる可能性が高いと思います」

Q.これはもう不動産会社に聞くしかないということでしょうか?

菊地弁護士:
「そうですね。また、違う時間に物件まで行ってみるというのも大事かと思います。トラブルの中には例えば騒音もありますので。あるいは、近隣の方にその物件について聞いてみるなど、ちょっと工夫していただければと思います」


(関西テレビ2月12日放送『報道ランナー』内「そこが聞きたい!菊地の法律ジャッジより)

最終更新:2/16(日) 7:02
関西テレビ

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