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サンリオ、歯止めかからぬ「業績下降」。ピューロランド「V字回復」だけでは焼け石に水

2/17(月) 8:10配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

「ハローキティ」「ぐでたま」などのキャラクタービジネスで知られる老舗サンリオの業績下降に歯止めがかからない。

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2020年4~12月期の決算は、売上高が前年同期比3.4%減の約421億円。営業利益は同36.1%減の約24億円、純利益はほぼ半減の約15億円だった。

いずれも過去5年間で最悪の数字であり、5年前に比べると、営業利益はおよそ5分の1、純利益は6分の1の水準にまで落ち込んでいる。

同社は通期での業績予想を、売上高577億円(前年比2.4%減)、営業利益40億円(前年比16.4%減)、純利益23億円(同40.7%減)で据え置きとしたが、新型コロナウイルスの流行など不確定な要素も多く、2020年3月期以降の回復見通しは霧の中だ。

本業のキャラクタービジネスが危うい

サンリオでいま何が起きているのか、まずは売上高や利益の内訳を見てみよう。

国内については、物販事業(=店舗やオンラインでのキャラクターグッズ販売)の売上高が前年同期比3.9%伸び、営業利益も同70.3%増と大幅に増加。しかし、稼ぎ頭のライセンス事業(=国内のアパレルや雑貨などへのキャラクター使用許諾)の売上高が前年同期比6.6%減、営業利益は6.7%減と低調だった。

一方、海外はもっとずっと厳しい状況で、売上高が前年同期比13.4%減、営業利益は同24.9%減と大幅に目減り。とくに、同社にとって最重要地域と言えるアジアでは、日韓関係の緊張や香港デモの影響もあって、売上高が13.4%減、営業利益が20.4%減。

海外全体では、売上高で21億円、営業利益で12億円を失う結果となった。

このような事業の苦境に加え、本社経費と物流費の高止まりで販管費がふくれ上がり、全体としては冒頭に書いたような厳しい業績となっている。

また、キャラクターのロイヤリティフィー(使用料)の売上高に占める比率が5年前(2015年4~12月期)の45%から、2020年の33.4%へと減少していることも気がかりだ。

同期間に入場者数を大きく伸ばして「V字回復」と話題になった「サンリオピューロランド」など、テーマパークの売り上げがおよそ6割増えた(50億円→80億円)ため、ロイヤリティの比率が多少減るのは仕方ない。

しかし、海外の売上高がこの5年間でほぼ6割減るなど(4~12月期ベースの比較)、本業であるキャラクタービジネスの弱体化はそれを上回るペースで進んでおり、このまま放置すれば会社の根本まで揺らぎかねない。

矢野経済研究所『キャラクタービジネス年鑑』の調査によると、キャラクタービジネス自体の市場規模は10年間ほぼ横ばいが続いており、サンリオの業績低下には同社の個別の事情があると言えそうだ。

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最終更新:2/17(月) 18:01
BUSINESS INSIDER JAPAN

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