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【独自取材】3800人の投資家が見守るソーシャルレンディングの破産申し立て

2/17(月) 13:43配信

東京商工リサーチ

 個人投資家などから集めた資金を中小企業などに融資するファンドを組成するソーシャルレンディング。金融機関以外からの資金調達スキームとして一時ブームになったが、今、その信頼が足元から揺らいでいる。

 ソーシャルレンディング最大手だった第2種金融商品取引業のmaneoマーケット(株)(TSR企業コード:297202863、千代田区、以下マネオ)と、マネオのプラットフォームを使いパチンコ店の遊技台などの設備資金を集めていた(株)Crowd Lease(TSR企業コード:016377834、東京都港区、以下クラウドリース)は、ソーシャルレンディングブームに乗り、年利10%を超える投資利回りで人気を集めた。成立したローン総額は約160億円に達する。
 だが、2018年7月、マネオが関東財務局からファンドの取得勧誘に関して「虚偽の表示」などで業務改善命令を受けると状況が一変する。2019年4月、クラウドリースは手がけていた全ファンドの出資金の返済停止をマネオに通知。クラウドリースのファンドから返済の延滞が続くとマネオは東京地裁にクラウドリースの破産を申し立てた。今年1月7日、保全管理命令が下り、今も破産手続開始の審査が続いている。
 破産申し立てで、両社は真っ向から対立している。 
 個人投資家を巻き込み、泥沼化した裁判から明らかになる「ソーシャルレンディングの闇」を、東京商工リサーチ(TSR)情報部が追った。

◇マネオとクラウドリースのスキーム
 クラウドリースのソーシャルレンディングは、マネオに匿名組合の私募を委託し、マネオのプラットフォームを使い出資を集めるスキームだ。
 集めた出資金は、(株)Crowd Capital(TSR企業コード:016749740、東京都港区、以下CC社)と、(株)Crowd Fund(TSR企業コード: 017233968、東京都港区、以下CF社)の2社を経由して、社名が非公開の企業に融資する。CC社とCF社はともにクラウドリースの100%子会社だ。
 クラウドリースは、「神奈川県で建設業を手がけている年商1億8000万円の企業」のように、企業名を特定できない情報で出資金を集め、子会社を経由して融資する。投資家は、融資先の社名や担保など保全状況の「詳細」を把握できない。
 CC社はパチンコ店向けに融資し、CF社はクラウドリースの関連会社からパチンコ店や飲食店などの設備を購入。この設備について、匿名の融資先の企業と割賦販売契約を締結する。この販売に信用を供与するスキームだ。クラウドリースのホームページの「ローンファンド一覧」によると、ファンド数は3000件を上回る。

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最終更新:2/17(月) 13:43
東京商工リサーチ

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