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『仮面ライダーV3』撮影は一歩間違うと大事故! 子供を喜ばせるのに命を懸けた人々

2/17(月) 7:10配信

マグミクス

煙突の上の『仮面ライダーV3』

 1973年2月17日に特撮TVドラマ『仮面ライダーV3』の放送が開始されました。主人公・風見志郎を熱演したのは、後にアオレンジャーや快傑ズバット、ビッグワンを演じた宮内洋氏。前作『仮面ライダー』の正当な続編として製作され、視聴率も平均で関東20.2%、関西27%を記録するほどの人気作となりました。まだCGがない時代に子供たちを喜ばせるため命がけの撮影が行われた同作について、ライターの早川清一朗さんが語ります。

【画像】子供たちの夢のため…命懸けの撮影

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 筆者は『仮面ライダーV3』を再放送で見た世代ですが、幼心にものすごく印象に残っているのが、V3が高い煙突の上に立って変身ポーズをとっているシーンです。このシーンがあるのは第4話「V3の26の秘密!?」で、『柔道一直線』『刑事くん』『仮面ライダー』など多数の作品で辣腕(らつわん)を振るった奥中惇夫監督の担当回でした。

 後に奥仲監督は自伝『仮面ライダーがエントツの上に立った日」で、煙突の場面を「最も思い出に残るシーンである」と書いています。ロケの際に奥仲監督はV3をどこに立たせるか悩んでいたのですが、最初、煙突は高すぎて無理だと諦めていたそうです。しかしどうしても気になって殺陣師(戦いの演技を俳優に教える役職)の高橋一俊氏に相談したところ、高橋氏は一瞬考えて「立たせましょう」と答えたと著書には書かれています。

 このとき煙突の上に立ったのは、V3のスーツアクターを務めていた中屋敷哲也氏。高橋氏は「もしこのとき中屋敷が下に落ちたら、自分も死のうと考えていた」と後に語っています。中屋敷氏自身は「いろいろやっているときは無我夢中で、それほど『危険だ』と思っていなかったりします」と語っていますが、やはり後になって「監督! 俺を殺す気か!」と感じていたようです。命綱を結べる場所もなく、避雷針にフックをかけただけで行われた決死の撮影だったからこそ、40年という時が過ぎてもはっきりと視聴者の記憶に刻み込まれているのでしょう。

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最終更新:2/17(月) 11:32
マグミクス

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