「一つ間違えたら死んでしまうので...」本来人生を豊かにするはずの食事が、命の危険を及ぼすこともある。近年増加傾向にある食物アレルギーは、じんましんや嘔吐、呼吸困難の末に命を落とすこともあり、子どもだけでなく大人になってから発症するケースも増えている。アレルギー症状を引き起こす食品は多岐にわたり、アレルギーを持つ人は、周囲の想像以上に不安な生活を強いられている。
食物アレルギーや病気による食事制限に悩まされる人々の実情と、そうした人々に向き合いながら“食“で命を守るシェフの挑戦を取り上げた。
卵アレルギーを持つ小学5年生の能勢和彩(なぎさ)さんは、以前誤って食べた際に咳が止まらず、病院に運ばれた経験を持つ。和彩さんが通う小学校では、児童約580人のうち20人の生徒が食物アレルギーを持っており、給食の調理工程を分けて対応している。和彩さんの給食メニューは他の児童と違ってラップがかかり、誤って食べないように区別されている。中身を慎重に確認して食べる和彩さん。ランドセルにはアナフィラキシーショックを緩和する注射薬を準備し、万が一症状が出た場合は太ももの内側に注射するという。こうした不安を常に抱える和彩さんが「一度でいいから食べてみたい」のがバニラアイス。アイスクリームには卵が含まれているため、一度も食べたことがないという。
和彩さんのようにアレルギーなど食に悩みを持つ人々を救おうとするシェフがいる。東京・元麻布にあるレストラン「エピキュール」オーナーシェフの藤春幸治さん(43歳)だ。「エピキュール」にメニューはなく、藤春さんはアレルギーや病気など、食事制限がある客一人一人に対応した料理を提供している。体に優しいだけでなく、美味しく食べられる工夫が施された料理を求め、食事制限の必要がない客も多く訪れる。
毎日アレルギーや食事制限がある客に料理を提供するが、それは命をあずかるのと同じこと。糖尿病をはじめ、カリウムが摂取できない腎障害や心臓病の患者もいる。試作と試食を繰り返し、自ら血糖値を測定して食材の効果を確かめ、医師にアドバイスを求めるなど、日々妥協を許さない。
最終更新:2/17(月) 8:00
テレ東プラス

































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