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ディーカレット、電子マネー扱いのステーブルコイン「プログラマブルマネー」 KDDIと実証実験

2/18(火) 17:40配信

ITmedia ビジネスオンライン

 円建てのステーブルコインの開発を進めてきたディーカレットが、価格が円と連動したデジタル通貨の実証実験をKDDIと実施する。

ブロックチェーンを利用してスマートコントラクトが実行できる以外は、基本的な仕組みは電子マネーと共通

 いわゆるステーブルコインは、現在の国内の法律では仮想通貨には当たらず、どんな取り扱いになるのか不透明な状態だ。ディーカレットは、今回資金移動型の電子マネーという扱いを取り、発行を可能にする。名称は「プログラマブルマネー」とした。

 「プログラマブルマネーは、整理としては資金決済法に準拠した資金移動型の電子マネー。ただし、プラットフォームとしてはブロックチェーンを使い、スマートコントラクトを実行できる」(ディーカレットの白石陽介CTO)

 ディーカレットが、発行から送受、割引、償却などを実行できるプラットフォームを用意し、資金移動業や銀行業の免許を持った発行体に提供する。発行体は、発行したプログラマブルマネーの額に相当する日本円を銀行などに保全し、取引を行う利用者に発行する形だ。

 世界的にステーブルコインというと、仮想通貨の枠組みを使い、通貨などを裏付け資産として価格を一定に保つ、LibraやTetherなどが有名だが、ディーカレットは電子マネーを扱う法律に沿った形でブロックチェーンを使い、ステーブルコインを実現した形だ。

 「法的な枠組みは使う人には大きな問題ではない。アンチマネーロンダリング(AML)をどうする、という話も、この枠組みならクリアできる」(白石氏)

 一方で、いわゆるステーブルコインが持っている特徴の一部も失われる。トランザクション処理が発行体の中でしか行なえないため、ユーザーからユーザーへと直接流通する転々流通性はなく、P2Pの送金も概念がない。

プログラマブルなのが最大の特徴

 通常のデータベースの代わりにブロックチェーンを使うのが、電子マネーとの技術的な違いだ。ただし、それによって、スマートコントラクト(処理の自動化)が実行できることが大きい。スマートコントラクトとは、ブロックチェーン上でプログラムを実行し、定められた通りの取引を自動実行する仕組みを指す。

 何かを購入するときには、モノの権利の受け渡しと同時にお金のやりとりが必要だが、現在は別途銀行振込などを行い、着金を確認してから受け渡しを行う仕組みが多い。ところが、ブロックチェーン上でスマートコントラクトを使えば、例えばデジタル証券(セキュリティートークン)を売買する際に、受け渡しと同時に決済も完了できる。

 さまざまな権利やアイテムがトークン化していくと見込まれる中、こうしたDVP(Delivery versus Payment)決済のニーズは高まると見られており、いち早く対応できるプラットフォームを提供していく狙いだ。

 具体的なユースケースとして、今回実証実験を行うauフィナンシャルホールディングスの藤井達人最高デジタル責任者は、ブロックチェーン上のデジタルアイテムやデジタル証券、オンラインチケット、データアクセスなどの取引や、分散型金融(DeFi)として知られる、寄付や交付金、エスクロー、レンディングなどの自動実行を挙げた。また、機器同士のP2P決済や、社内通貨、地域通貨などの可能性もあるとした。

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最終更新:2/18(火) 17:40
ITmedia ビジネスオンライン

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