ここから本文です

渕上舞 ニューシングル「予測不能Days/バレンタイン・ハンター」は“恋の曲”「皆さんもいい恋をして、いい思い出をたくさん作ってください」【インタビュー】

2/18(火) 19:00配信

超!アニメディア

 渕上舞が、4枚目のシングル「予測不能Days/バレンタイン・ハンター」をリリース。収録曲の制作過程や、魅力について聞いたインタビューが、アニメディア3月号に掲載されている。超!アニメディアでは、本誌に掲載できなかった分を含めたロングインタビュー版を紹介。

渕上舞 4thシングル「予測不能Days/バレンタイン・ハンター」ジャケット写真を紹介

■『魔術士オーフェンはぐれ旅』のED主題歌とバレンタインに戦う女の子を歌った両A面シングル

――『魔術士オーフェンはぐれ旅』(以下『オーフェン』)のED主題歌「予測不能Days」の曲を聴いたときの感想は?

 疾走感があって、爽やかで明るい曲だなという印象でした。『オーフェン』の作品世界はダークな部分やシリアスなテーマもあるんですね。それに寄り添った曲とは少し違っていて、いい未来につながるような、前向きになってもらえそうな曲だなと感じました。それもあって、歌詞は次の話数を楽しみに思ってもらえたらという気持ちで書いていきました。

――歌詞を読ませていただくと、アザリーを追うオーフェンの心情に近いのかなと感じました。

 資料を全部いただいて、アフレコも始まった状態で、歌詞を考えていたんです。スタッフサイドからは、冒険が始まっていくことへの展望や、私がドーチンを演じているということもあって、みんなで一緒に旅支度をしているような楽しげなものをテーマにしてほしいともお話しいただいていたんです。ただ、主人公はオーフェンですし、私自身オーフェンとアザリーのやりとりが印象的だったんですね。1話で魔物に変貌してしまったアザリーを、オーフェンが必死に声をかけて追いかけていく、その絵のインパクトが強くて。それから、オーフェンの「男は初めてやさしくされた年上の女性に特別な思いを抱くものなんだ」といったセリフを聞いて、「それって初恋だよね」と感じて。初恋は実らないものだとよく言われますから、それを踏まえて歌詞にしてみました。もちろん、アニメを観ずに曲を聴いてくださる方もいると思いますので、そういう方たちにも届けられるよう、いい具合の案配を考えながら書かせていただきました。

――歌詞で悩むことはありましたか?

 比較的スムーズでした、Dメロまでは。

――Dメロが悩みポイントだった?

 もともと私、歌詞を書くときに、全体を一度通して聴くということをほぼしないんです。一部聴いて、歌詞を書き、できあがったらまた次の一部を聴く……を繰り返すんです。そうやって作っていたら、今回Dメロがめちゃくちゃまくし立てるようなメロディーになっていて、「ちょっと待って」と(笑)。長いしテンポは速いし、言葉をどれだけ詰め込まなければいけないのかと考えて、ちょっと絶望したくらい。それに加えて、初恋は実りません、で終わったら旅に出かける前向きさというテーマからも外れてしまうじゃないですか。それで結局、初恋は実らないけれど、昔の恋やつらかったことは、大人になったら意外と笑える思い出になるよという展開にしました。前半はオーフェン視点に感じられる部分も多いですが、後半はそのオーフェンを観ている私のイメージですね。大変なことがあっても、大人になったら忘れられるから、と。

――タイトルは歌詞から取った感じですか?

 そうですね。『オーフェン』という作品は、とてもアニメらしいアニメだなと思っているんです。魔物が出てきたり、魔法を使ったり……。そういう予測できないことが次々と起こっていくところが楽しそうだし、“アニメはこうじゃなくちゃ”という思いも込めて、このタイトルにさせていただきました。

――レコーディングはどうでしたか?

 最近は、自分の一番楽なトーンで歌うようにしているので、今回もナチュラルさを大事に歌いました。ただ、オンエアで聴いてみたら、思いのほかドーチンの声に聞こえてしまって(笑)。

――Twitterでもつぶやいていましたね。

 たぶん、おもしろかったのは私だけだと思うんですが(笑)、コミカルなキャラクターのドーチンと、爽やかなEDが同じ声というのが、私のなかで収まりが悪くて。しかも、ドーチンが歌っていると思ったら笑えてきちゃったんですよね。でもすごく、自由にやらせていただけたと思っています。

――放送前に行われた「京 Premium Live 2019」でフルコーラスを披露しました。

 レコーディングのときから、この曲は最初から最後まで高いところを飛んで駆け抜けているような印象だなと思っていたんです。爽やかだけど熱がこもっているし、休憩できるポイントもない。実際にライブで歌ってみたら、やっぱりきついなと思いました。もしカラオケで配信される機会があれば、一度歌っていただきたいくらい。でも、疾走感もある曲でしたし、初めて聴かれる方ばかりでも皆さんとても乗ってくださったので、最後まで楽しい時間を過ごすことができました。

――もう1曲の「バレンタイン・ハンター」はとんでもなく挑戦的というか、攻撃的ですね。

 1年くらい前から、「バレンタイン・ハンター」という曲を作りたいという願望があったんです。タイトルと、フリフリのロリータ服を着てハンティングをしている女の子の映像だけが思い浮かんでいただけなんですが(笑)。それで今回、自分から提案させていただきました。

――タイトルと映像の企画だけはあります、と。

 そうです(笑)。

――その時点では、どういうイメージの曲にしたいと思っていたのですか?

 バレンタインだけど、ロマンチックでもかわいいでもない、戦う女の子の曲にしたかったんです。それから、ダンサブルでみんなが盛り上がれる曲。楽器は、バンドサウンドよりもトランペットなどを使ってほしいというオーダーをしました。

――なぜトランペット?

 ざっくりと、カーニバルやショーが始まる前のファンファーレのようなイメージがあったんです。カーニバルの始まりに怪盗団が入ってくるみたいな映像を考えていたので、そのせいかな。

――ちなみに、なぜ戦う女の子の曲にしたかったんですか?

 私、かわいい女の子も好きなんですが、女性って嫉妬とか、ドロドロした戦いとか……特有のイヤな部分を持っているじゃないですか。それもすごく好きなんです。だから、それを表現したくて。バレンタインにしたのは、このイベントがかわいいだけじゃない面が垣間見えるから。街にはハートマークがいっぱいでも、それは好きな男の子を“ハント”するためのものだし、バレンタインのチョコレート売り場は、限定商品などもあっていつも戦場だし……。

――それもあって、歌詞がぶっ飛んでいるんですね。

 一応ストーリーもあるんですが、あまり意識せずに、とにかくテンポよく楽しく、わけのわからない言葉もノリでたくさん入れました。個人的に「2月14日の夜に祝杯を」というワードが、よりいっそう意味がわからなくて気に入っています。

――男の子が考えるピュアな女の子像をぶち壊しにいっていますね。

 ピュアな女の子なんていない!(笑)。みんな笑顔の裏で駆け引きをするし、どうやってあの子を落とすかを考えているんですよ!(笑)。

――あまりにもドロドロしすぎていて、渕上さんのバレンタインは暗い思い出しかないのかと……。

 中学生時代には塾の先生にチョコレートを作ったり、アルバイトをしていたときに店長にチョコレートをあげたりはしたけれど、普通で特に色濃い思い出はないんですよね。もちろん、誰かとひとりの男性を取り合うこともなかったし……。歌詞はあくまで私のイメージで、女の戦いに関する妄想が詰め込まれているだけです。

――すごく楽しそうに歌っていますよね。

 歌うときは至って真面目にかっこよく。でも、とにかく現場は私も含めみんな楽しそうでした。

――気がつくと頭のなかを回るような曲でした。

 そう言っていただけるとうれしいです。歌詞の意味は深く考えると怖くなっちゃうので、掘り下げないほうがいいですよ(笑)。

――聴いた方の感想が気になりますね。

 過去に「BLACK CAT」という女同士の戦いのドロッとした部分を書いた曲を出したのですが、歌詞の受け取り方が男女でかなり違っていました。男性は「女の子のかわいらしい部分が描かれている」とか「かわいい曲ですね」という感想が多かったんですね。私がネコ耳をつけて踊ったせいかもしれませんが(笑)。でも、女性は、ドロッとした部分を受け取ってくれたみたいで、その差がすごく新鮮でした。たぶん、この曲も受け取り方が変わると思います。バレンタインに必死で頑張っていると思ってくれてもいいし、恋に恋している怖い子と思ってもらっても(笑)。

――MVは2曲とも制作されたんですね。

「バレンタイン・ハンター」はちょっとクレイジーな映像になっていますね。ダンスがあるので、いつかみんなで踊れたらいいなと思います。衣装はフリフリで、それに似合う場面となんだかちょっとおかしい場面とがあるので、ぜひ見比べてほしいです。「予測不能Days」は学校で撮影したんですが、机の小ささが懐かしくて。バンドメンバーとも一緒に夜までわいわいやっていたのが印象的です。夜の学校はなかなか入ることがないせいか、バンドメンバーのテンションがあがっていて「心霊写真を撮る」とか「肝試しに行く」とか言っていましたね。私は「そういうのやめなよ~」っていう委員長タイプでした(笑)。今は1コーラスのMVが公開されていますが、後半にも面白い展開が盛り込まれているはずなので、いずれ皆さんにも観ていただけたらと思います。

――渕上さんが考える『オーフェン』という作品の魅力は?

 当たり前のことかもしれませんが、主人公がかっこいいし、応援したくなる。私がもっと幼ければ、きっと好きになっちゃうようなやんちゃさもあるんですよね。魔法を使って魔物をやっつける姿は、きっと憧れちゃうと思うんです。大人になってから観ると、アザリーとの関係性から恋や愛が感じ取れますし、闇深い事情や重いテーマも感じることができる。かっこよさと考察がはかどるという、両方の側面を持っているところが魅力なんだと思います。

――ご自身が演じられるドーチンについて教えてください。

 かわいそうな子です(笑)。自分は悪くないのに責任を押しつけられて、周りから振り回されている。ただ、とてもコミカルに描かれているので、重いところもある世界を和らげてくれる存在にもなっているのかな。マスコットキャラクターとしてかわいがってもらえたらうれしいですね。

――演じる際に心がけていることは?

 精一杯コミカルに。最近、こんなぐるぐるメガネをかけたようなビジュアルの子もあまり見かけませんから、弱気ではあるけれど、人一倍元気でコミカルにということは意識しています。

――最後に読者へメッセージを。

「予測不能Days」と「バレンタイン・ハンター」は、ビジュアルも曲調も全然違う2曲ですが、両方とも恋の歌になっています。皆さんもいい恋をして、いい思い出をたくさん作ってください。そして、曲のどちらかだけでも好きになっていただけたらうれしいです。

PROFILE
【ふちがみ・まい】5月28日生まれ。福岡県出身。m&i所属。2018年にアルバム「Fly High Myway!」でアーティストデビュー。声優としての主な出演作は、『魔術士オーフェンはぐれ旅』ドーチン役、『ガールズ&パンツァー』西住みほ役など。

商品情報
「予測不能Days/バレンタイン・ハンター」
ランティスより発売中
価格:1,200円(税抜)

野下奈生(アイプランニング)

最終更新:2/18(火) 19:00
超!アニメディア

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事

Yahoo! JAPAN 特設ページ