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「彼女の時は止まったまま」高齢ドライバーに奪われた女子高生の命、友人たちが国に署名提出

2/18(火) 16:31配信

BuzzFeed Japan

大好きだったRADWIMPSのライブに行こうとしていた日、彼女は乗用車にはねられ、亡くなった。16歳の誕生日まで、あと2日だった。運転手はそのとき、80歳だった。ブレーキを踏めば間に合ったものの、アクセルを踏み込んでいたーー。「もっと長い人生を生きられたのに。ほんとうに悔しい」。友人が、そんな思いで事故直後から続け、4年間かけて集まった約4万8千筆の署名が2月18日、政府に提出された。【BuzzFeed Japan/籏智 広太】

【写真】事故でひしゃげた聖菜さんのiPad

県立高校に通い、ダンス部に所属していた稲垣聖菜さん(当時15)は2015年12月23日、大好きだったバンド、RADWIMPSのライブを友人と見に行く予定だった。約束より早めの14時ごろ、家を出た。

事故があったのは、最寄駅に向かう途中のことだった。裁判の弁論要旨などによると、渋滞道路を渡り終わって道路脇を歩いていた聖菜さんめがけて、一台の乗用車がぶつかった。

高齢だった運転手はそのままブレーキを踏むことはなく、アクセルを踏んで急加速した。聖菜さんは、鉄製のポールと車の間に挟まれ、死亡した。その叫び声は、100メートル離れたマンションの一室まで届いていたという。

さいたま地裁(古玉正紀裁判官)は2016年12月16日、運転していた男に対し、過失運転致死で禁固1年6月の実刑判決を言い渡した。交通事故の中では重い部類だった。

「このままでは死が報われない」

中学時代の同級生だった舟木優斗さん(19)は、事故の前日に、聖菜さんとLINEのやり取りをしたばかりだった。「このままでは死が報われない、何かしてあげたい」

そんな思いから、3日後から「Change.org」で署名をはじめた。高齢ドライバーによる人身事故防止の対策を求める内容だった。

最初の300筆ほどは友人たちが賛同し、じわじわと広がりを見せ、1年後には1万筆に達した。

そして、事故から4年と2ヶ月が経った2020年2月18日、署名が提出された。内閣府の担当者が代表として受け取り、国土交通省と経済産業省、警察庁の担当者も同席した。

あわせて提出した要望書では、以下のような取り組みを、政府に求めた。

・後期高齢者(75歳以上)の免許更新を毎年にすること
・シュミレーションテストによる運転能力の判定(厳格化および義務化)、不適合なら強制返納する制度創出
・免許返納後の交通手段確保にむけた取り組み(タクシーの利用補助や循環バスの増便補助など)
・事故防止にむけた自動車のより一層の技術開発

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最終更新:2/18(火) 20:55
BuzzFeed Japan

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