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「この車じゃないよね?」“感染者捜し” 広まるうわさ 専門家が指摘する無意味さ

2/18(火) 7:10配信

沖縄タイムス

[新型肺炎 県内感染の波紋](2)

 「会社、ちゃんと消毒しているのか」「お前は感染してないか、大丈夫か」

【新型コロナウイルス】医師が教える今すぐ出来る予防策

 タクシー運転手の女性が県内で初めて新型コロナウイルスに感染していることが確認された翌日、同じ会社の男性運転手は同業者から質問攻めに遭った。

 女性が勤めていたタクシー会社では、クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」が那覇に寄港する以前から、全職員にアルコール消毒や手洗いなどを呼び掛けていた。男性は「自分でも予防しているが、そのうち会社が特定されて、車には乗らないと言われないか本当に怖い」とつぶやく。

 ◆全社員の検査を要望

 一方、別の会社の運転手は「乗客から、感染したのこの車じゃないよね? と聞かれることもある。タクシー業界全体の風評被害につながらないか」と漏らす。

 現場の声を受け、県ハイヤー・タクシー協会は、女性の勤め先に全社員のウイルス検査を要望することを決定。県などに実施を求めたが、1日で検査できる数に限りがあることなどから県幹部は「現実的に難しい」としている。

 目に見えない感染への緊張感で、県内でもさまざまなうわさや感染源捜しが広まる。だが、関西福祉大の勝田吉彰教授(渡航医学)は「だれでも感染第一号になる可能性はある。仮に感染者を特定したとしても自分自身の感染、予防には何ら役に立たない」と指摘する。

 自治体に対しては、個人情報以外の感染者の行動履歴など、情報開示を求める一方で「現在のように曖昧な情報を基に犯人捜しをすれば、無関係な人も巻き込んで傷つける。それよりも、正しい情報を得て、どう予防するか考える方が現実的だ」と訴える。

 ◆勤め先を探る書き込み

 会員制交流サイト(SNS)上でも社名の公表を求める声のほか、勤め先を探る書き込みが複数上がる。

 法政大学の藤代裕之准教授(ソーシャルメディア論)は、「公表される情報が少ない中、こうした投稿は想定内」と話す。

 沖縄は観光地として県外からの注目度が高いとしながら「県が立ち寄り先などの予防対策に踏み込んで個別サポートし、状況を随時可視化することが必要」と行政機関のより積極的な対応を提案。「2例目がいつ県内で出てもおかしくない。情報があれば多くの人々が曖昧な話に振り回されず、感染防止のため冷静な判断をすることができるのではないか」と強調している。(社会部・國吉美香、政経部・島袋晋作)

<県内感染の波紋(3)に続く>

最終更新:2/21(金) 20:10
沖縄タイムス

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