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テキサスのアマゾン倉庫で働くのは刑務所より危険

2/19(水) 10:00配信

ギズモード・ジャパン

Amazon(アマゾン)が労働安全衛生局(OSHA)に提出した傷害事故報告書は、同社の業務が倉庫業の平均をはるかに超えて非常に危険だという明白な実情を描き出していました。米Gizmodoが入手した、同社のテキサス州にある最も古い倉庫のひとつについての新たな記録もまた、同社従業員のケガの割合の意味ありげな増加を示しています。

Amazonは現在、Walmartについでアメリカで2番目に大きい雇用主。その他多くの業界と同じように重篤だと定義されるケガを報告するよう命じられています。どんなケガかと言うと、死に至る、意識不明、「応急処置以上の治療」を要する、鼓膜に穴、骨折や取り返しのつかない慢性的な疾患診断などです。つまり、記録されているのはヒザを擦りむいたとか紙で切った傷ではないということ。こういったケガの総計はOSHA様式300と300aにまとめられます。前者はいつどこでどんなケガがあったのか、後者はその概要と施設全体の生産性を提供するものです。

Amazonのケガ率が高い理由

Amazonは以前から同社のケガの割合が高すぎる原因を、いわゆる業界のトレンドに抵抗しているからだと主張してきました。11月には広報担当が米Gizmodoに対し、「業界中で、安全絡性に関わる事故の過少報告が劇的なレベルで起きている」と語っていました。「弊社は2016年にこれを認識して、ケガの大小にかかわらず記録することに積極的なスタンスを取り始めた」とのこと。しかしながら、そのポリシーはテキサス州ハスレットで傷病率が年々上がり続けている理由を説明するものではありません。

Amazonの倉庫の労働環境がどんどん危険に?

社内でDFW7と呼ばれる、ハスレットにある100万平方フィートのフルフィルメントセンターの2017年、2018年そして2019年を網羅する記録は、この3年の間に労働環境が徐々にさらに危険になっていったと示しています。この傾向は多数あるAmazonの他の倉庫でも概ね事実なのかは不明です。

2017年、ハスレット倉庫での傷病率(IR)は8.15でした。Amazonのケガの発生数は、職場の相対的な危険性ではなく従業員の規模を反映したものだという以前からの主張をよそに、IRは従業員の数ではなく施設内での総労働時間に対して計算されます。単に規模が大きいというだけで大企業が不利になる評価基準としないためです。それでもDFW7は、同年の倉庫業界平均4.4の倍近い数値でした。2018年も同じようなもので業界のベンチマーク4.5に対しAmazonは8.72と、同倉庫で働くのは統計的に見て精神病院 (7.4)、アルミニウム鋳造(8.5)、刑務所(7.3)よりも危険という結果に…。

DFW7のIRは昨年も同じ傾向で、驚愕の9.59を叩き出しました。10人の従業員のうち1人は職場で労働安全衛生局に報告するに値するほどの傷害に巻き込まれていると言えます。なお、アメリカ合衆国労働省労働統計局はまだ2019年分の業界データを公開していません。

同様に、この期間の休業・作業転換・作業制限を伴う傷病件数(DART)も7.59から7.82、そして8.49と上昇。2017年と2018年分の数値は、同年のDARTが最も高かった業界の平均を上回っています。2年ともキャンピングカー製造業と老人ホームでの介護業が首位タイで、2017年は7.0、2018年は7.2でした。

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最終更新:2/19(水) 10:00
ギズモード・ジャパン

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