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《ブラジル》復興する福島を海外に伝える=移住者子弟の受入研修=(2)=甦る美味しくて安心できる県産品

2/19(水) 6:06配信

ニッケイ新聞

 「震災後のことだけでなく、福島県の魅力を研修で感じてほしい」。研修3日目の1月24日、郡山市の福島県農業総合センターに向かった一行に、県国際課のトビー・バークべックジョーンズ国際交流員は、東日本大震災から復興に向けて歩む現況、四季や風景などの説明の中で、そう真剣な眼差しで訴えかけた。
 日本で3番目の面積を誇る福島県は、南北方向に延びる2つの山脈によって、浜通り、中通り、会津地方の3地域に分かれる。各地域によって気候や文化、県民性などが異なる事も相まり、豊かな自然と歴史、伝統文化を有している。
 その福島県を襲ったのが、2011年3月11日に発生した「東北地方太平洋沖地震」だ。19年12月現在、地震及び大津波による死者は4109人に上り、現在も約4万1千人が避難生活を続けている。
 津波の影響で東京電力の福島第一原子力発電所では、炉心溶融(メルトダウン)が発生。大量の放射性物質が放出する原子力事故に発展した。
 県内では除染作業を行い、震災後は1時間あたり2・74μSv(マイクロシーベルト、11年4月時点)だった福島市の空間放射線量が、0・13μSv(19年12月現在)と大幅に減少した。
 震災から9年経ち、確実に復興を遂げている。ドミニカ共和国から訪れた佐々木さりさん(33、三世)は、「県にこんなにたくさんの魅力があるなんて知らなかった」と驚いた様子だった。

     ☆
 次に、福島県農業総合センターの草野憲二安全農業推進部長が農業総合センターについて説明を始めた。ここは技術開発機能を核として、安全・安心な農業を推進し、農業教育も行う農業振興の拠点だ。
 震災後は、放射線物質の除去・低減、避難地域等における営農再開や農業再生、耕作地等の津波被害に対応する技術の確立にも取り組んでいる。
 草野部長は県を代表する農林水産物を紹介。特に桃については「18年にブラジルから取材に訪れた女性記者が、桃を一口食べた瞬間に『美味しい!』という驚きの目で私を見ました。それが今も忘れられません」とのエピソードを披露した。

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最終更新:2/19(水) 6:06
ニッケイ新聞

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