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[社説]「地域感染」の現実化、市民の協力・警戒心が求められる

2/20(木) 12:42配信

ハンギョレ新聞

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染者が19日の1日だけで20人も確認され、累計感染者数は51人となった。特に感染者が多数発生した大邱(テグ)・慶尚北道地域の不安は、とても言葉では言い表せないだろう。事実上「地域社会での拡散」の初期段階に入ったとみていい。重要なことは、どのような段階か、という論争ではなく、地域社会での拡散を想定して政府、専門家、民間医療機関、自治体、市民の有機的協力体系を最大限迅速に整備することだ。これまでは政府と医療陣による対応が中心だったとすれば、いまや韓国社会全体が感染症への対応力を試されていると言っても過言ではない。

 海外渡航歴がない31人目の患者が出席した大邱のある教会の礼拝には、数百人にのぼる信者が参加していたという。感染者はさらに増える可能性が高い。感染源や感染経路は明らかにされていないが、少なくともこの教会の礼拝で「スーパースプレッディング」(一部の少ない感染者により、例外的に多くの人が感染すること)事件があったのは確かだ。COVID-19は、致死率は低い代わりに伝染力が強いうえ、伝播スピードが速い。軽症が多く、感染者が意識しないまま社会活動が行われるためだが、特に人々が密集する、あるいは閉鎖的な空間では危険性が高まらざるをえない。集団施設への訪問や行事への参加は自制し、各個人がより徹底した予防対策を心がける時である。

 地域社会での拡散の段階になると、1、2次医療機関で診断がこなせなければならないが、施設、人材、力量ともに不足しているのは否定できない事実だ。特に、地方に行くほど疫学調査官も病床も不足する。大邱市内の総合病院が救急室を相次いで閉鎖し、その他の深刻な疾病の患者への対応も難しくなるのではないかと憂慮される。保健所‐公共病院‐国家指定隔離病床および上級総合病院の役割分担とともに、1、2次医療機関に指針や情報を円滑に伝える仕組みを用意しておくべきだろう。

 市民の協力はいくら強調してもしすぎることはない。31人目の患者が医療陣のCOVID-19検査の勧めを2度拒否したというが、非常に残念だ。この教会のある信徒が個人的に礼拝参加者に嘘を吹き込んだという批判もあるが、あってはならないことだ。医療陣と当局の勧告や指針に従うことが、自分と周りの人々を守るという市民意識が切実に求められる。感染者の規模が急増し、恐怖と不安が大きくなっているのも事実だ。しかし致死率が低いだけに、早期診断と治療がより重要だということを市民には認識してもらいたい。当局も、現在までに知りえた状況と不確実な状況をはっきりと、繰り返し説明することこそ、危機において不安を和らげるということを忘れてはならない。
(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

最終更新:2/20(木) 12:42
ハンギョレ新聞

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