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組織的な守備をベースに戦う京都共栄に軍配 PK戦の末に久御山を下す

2/21(金) 11:50配信

高校サッカードットコム

 令和元年度 京都高校サッカー新人大会・決勝トーナメントの準決勝が2月15日に下鳥羽公園球技場で行われた。第2試合の京都共栄と久御山の試合は、PK戦の末に京都共栄がファイナルへの切符をつかんだ。

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ポゼッションから攻撃を仕掛ける久御山と、組織的な守備をベースに戦う京都共栄。両者のスタイルが発揮された試合だった。

久御山は最終ラインからパスをつないでMF津田向陽(2年)らで形成される中盤がボールを配給していくが、前線でボールを収めることができずチャンスには至らない。前半のシュート数は0本だった。
対する京都共栄は前からボールを奪いにいったが「上手い久御山を相手に(プレスを)はがされたくないという気持ちがあって、あと1メートルを詰めれなかった」と内藤翔平監督が指摘するように、狙いとした守備が実行できない。しかし前で奪えなくても、そこから帰陣して守備ブロックを形成。最前線で攻守に走ったFW北村迅が「早く戻れば全員で守備を立て直せる。そこは意識していたし、守備陣はがんばってくれました」と話すように、ボール支配率は相手に譲っても、最後のチャンスは作らせなかった。

後半になると京都共栄が流れを引き寄せる。「前半は中盤のプレスが遅れていたけど、後半はプレスをかけてボールを奪えた」とMFガブリエル(1年)が振り返ったようにボールへのプレッシャーが強まり、奪ってからの速攻でフィニッシュまで持ち込む場面が増えていく。56分にはカウンターからガブリエルが自ら持ち込んで強烈なシュートを放ったが、惜しくも枠を捉えない。すると久御山は選手交代を機に、CBだった久保奏人(2年)を中盤に上げた。この采配が功を奏する。久保奏が得意のドリブルで攻撃に勢いを与えると、後半終盤は敵陣深くで攻め続ける展開へ持ち込んだ。だが、相手の堅守を崩すことができない。延長後半には交代出場したMF磯尚瑠輝(2年)が相手の背後を付き、DFと競り合いながら放ったシュートがゴールネットを揺らしたが、主審がファールと判定して得点が認められなかった。
PK戦は互いに1人ずつが失敗して、サドンデスに突入。最後は8人目で後攻の久御山が決めることができず、京都共栄の勝ち上がりが決まった。

惜しくも敗れた久御山だが「キミは君らしく」のスローガンの下、一昨年で定年退職を迎えた松本悟・前監督が長年築いてきたスタイルの片鱗は見せた。後を受け継いだ大溝雄太監督にとって2年目となる今季は、本格的な久御山スタイルの導入に着手している。昨年は他校から4月に異動してきたこともあり、それまでの流れや選手を良く知るコーチ陣の意見も踏まえたチーム作りだったが、今年は同校OBでもある大溝監督が「上手さのところで、もっとやって欲しい」とパスとドリブルを融合させたサッカーを掲げている。

キャプテンのDF加藤史也(2年)も「去年はカウンターですぐに前へ蹴ることが少なくなかった。今年はパスサッカーで相手をいなす攻撃。僕としても好きなスタイルです」と話している。ただ、「相手の体力が落ちてきた後半途中からやりたいサッカーができたが、前半がいつもよくない」(加藤)と完成度はまだまだ。魅力的なサッカーで勝つ、その志を実現するためのシーズンは始まったばかりだ。

PK戦を制した京都共栄は、一昨年の高校選手権予選に次いで2度目となる府大会の決勝進出だ。近年は安定してベスト4まで勝ち進んでおり、イングランドで指導を学んだ内藤監督が率いるチームは着々と存在感を高めている。「選手の取り組む姿勢などは、まだ足りなていない」(内藤監督)と評価するが、延長戦を含む90分間で粘り強い戦いを見せ、練習や対策をしてきたPK戦でも成果を発揮した。

最終ラインは上田裕大(2年)とモトハシヨシト(1年)のCBコンビを中心にしっかり守り、中盤ではガブリエルが攻守にわたって躍動する。決勝戦は強敵に立ち向かうことになるが、キャプテンの北村が「まだ僕たちは京都橘の足元に及ばないけれど、少しでも勝つ可能性を高めたいです」と話せば、ガブリエルも「今週のトレーニングをめっちゃがんばって、優勝を目指したい」と意気込む。優勝すれば、京都共栄にとって初のタイトル獲得となる。一昨年の選手権予選でPK戦の末に京都橘を破ったゲームを再現すべく、虎視眈々とジャイアントキリングを狙う。

最終更新:2/21(金) 11:50
高校サッカードットコム

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