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映画愛&スピーチに感動! 第92回アカデミー賞“見逃してほしくない”名シーン

2/21(金) 7:00配信

クランクイン!

 2020年2月に行われた第92回アカデミー賞。韓国映画『パラサイト 半地下の家族』の快挙から、個性的な音楽パフォーマンス、受賞俳優たちのスピーチまで、ハイライトをご紹介!(文=辰巳JUNK)

【写真】気付いた?授賞式にいた女性版ジョーカー


■女性の活躍光るステージに

 ノミネートが白人や男性に偏っていたことから、批判もされた今回のアカデミー賞。それを受けたオープニング・アクトのジャネール・モネイは、『アス』や『ミッドサマー』など、落選してしまった傑作群をトリビュートする音楽パフォーマンスを披露! 黒人歴史月間やクィアな人々を祝福するステージには、女性版ジョーカーの姿もありました。

 世界中で大人気な『ジョーカー』ですが、音楽を担当したヒルドゥル・グーナドッティルが、女性としてオスカー史上4人目の作曲賞ウィナーになる快挙を達成! 壇上では、音楽家らしい表現で女性たちに訴えました。「自分のなかで沸き立つ音楽が聞こえる女の子たち、女性たち、母たち、娘たち……どうか声をあげてください。みなさんの声が必要なのです」。

 ほかにも、松たか子など9ヵ国のエルサ役が参加した『アナと雪の女王2』グローバル合唱、グラミー賞制覇も記憶に新しいビリー・アイリッシュによるビートルズ「Yesterday」カバーなど、個性豊かなミュージシャンが授賞式を盛り上げました。ビリーに関しては、映画『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』のテーマ・ソング「No Time To Die」も発表されたので、来年の授賞式でも姿が見られるかもしれません。



■ブラピ&ホアキンは“感謝”で幕引き

 助演男優賞は『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』のブラッド・ピットが受賞! 前哨戦アワードではジョーク・スピーチで話題を博してきましたが、花道の締めくくりとなるアカデミー賞では、出演作にかけるかたちで映画人に「感謝」を贈りました。「思い出すんだ。ドライブ・イン・シアターで『明日に向かって撃て!』を観たこと、車に大荷物を積んでここに来たこと、ジーナ・デイヴィスとリドリー・スコットが最初のチャンスをくれたことを。今まで会ってきた素晴らしき人々がいたからこそ、僕はここに立っていて、この“ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド”がある」。

 『ジョーカー』にて主演男優賞を獲得したホアキン・フェニックスは、環境問題をメインに、シリアスな社会問題提起のスピーチを披露。今年はアカデミー賞とゴールデングローブ賞パーティーの食事がビーガン・ベースとなって話題になりましたが、この決定にしても、彼が尽力した影響と言われています。「今までずっとひどい人間だった」と告白したホアキンは、セカンド・チャンスを授けてくれた人々に感謝を述べ、早逝した兄リバーの詩を引用してスピーチを終えました。「救済へ向かえ、愛をもって。さすれば平和がついてくる」。

■ローラ・ダーンの役にはモデルが

 おめでた受賞となったのが、2月9日、誕生日に受賞を果たした助演女優賞のローラ・ダーン! ちなみに、離婚をテーマにした『マリッジ・ストーリー』で彼女が演じた個性的な弁護士はローラ・ワッサー氏をモデルにしているよう。離婚専門弁護士としてハリウッドで活躍する同氏は、本作の監督ノア・バームバックが離婚した際、相手側であるジェニファー・ジェイソン・リーの代理人を担当したとか! 助演男優賞に輝いたブラッド・ピットの元妻アンジェリーナ・ジョリーも、彼女のクライアントの一人。もしかしたら、アカデミー賞の会場には、彼女にお世話になった人がもっといたかもしれません。



■それぞれの技術が輝いた『ジュディ 虹の彼方に』

 主演女優賞を受賞したのは『ジュディ 虹の彼方に』にて伝説の大女優ジュディ・ガーランドを演じたレネー・ゼルウィガー。偉人役はオスカーの定番でもありますが、彼女の場合、メイクで似せる方向には走らずみずからの皺や表情を活かした演技が絶賛されました。

 一方、メイクアップ&スタイリング部門では『スキャンダル』にてシャーリーズ・セロンを有名ニュース・キャスターそっくりに変身させてみせたカズ・ヒロが2度目の受賞を果たしています。異なるアプローチをとった二作を見比べてみても面白いかもしれません。

■思いやり溢れる『パラサイト』陣

 俳優部門は前哨戦どおりの結果となった第92回アカデミー賞ですが、最後の最後、韓国映画『パラサイト 半地下の家族』が、作品賞と監督部門をふくむ4部門を受賞する番狂わせが発生! 韓国映画産業100周年の節目に誕生した作品が、同国初のカンヌ国際映画祭パルムドールとアカデミー賞作品賞に輝く快挙を達成しました。

 監督部門のスピーチでは、ポン・ジュノ監督が競合ノミニーであった巨匠マーティン・スコセッシの言葉を引用。「最も個人的なことが最もクリエイティブだ」。作品賞スピーチでは、韓国映画のゴッドマザー、CJグループのイ・ミギョン副会長が「本音の評価を惜しまない韓国の観客の人々」に感謝を捧げ、万雷の拍手で迎えられました。

 今回も、たくさんの映画愛が炸裂したアカデミー賞授与式。あなたの「本音の評価」はいかがだったでしょうか。

最終更新:2/21(金) 7:00
クランクイン!

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