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ふるさと納税大きな転機 地域を応援原点回帰へ

2/22(土) 7:04配信

日本農業新聞

 総務省が制度を抜本的に見直し法改正した「ふるさと納税」が、転換期を迎えている。農山村の自治体は、返礼品の魅力だけではなく、寄付者との関係を深める交流イベントなどを企画。特産品をPRしつつ、本来の目的である“地域を応援する制度”になるよう知恵を絞っている。

交流イベントで絆 北海道上士幌町

 2月半ば。北海道上士幌町が東京都内で開いた交流イベントには、ふるさと納税の寄付者や関係する都市住民らが集まった。横浜市の会社員、寺崎直也さん(58)、ゆかりさん(56)夫妻は8年前から同町に寄付する。

 ふるさと納税の「住んでいなくてもその地域を応援する」という趣旨に賛同し、町の特産品に魅力を感じたからだ。同省の見直しで返礼品の金額は減ったが、「ずっと寄付先を変えるつもりはない。上士幌はいつか訪れてみたい」と話す。

 イベントにはJA上士幌町や農家、牧場関係者ら70人もの同町の生産者が参加した。寄付者と交流した農家は「こういう交流はとても楽しいし、営農の励みになる」と歓迎する。

 同町の返礼品は、アイスクリームや「ナイタイ和牛」、ジャガイモなど農業の盛んな町ならではの特産品。これまで同町は人気自治体の上位に名を連ね、2016年度には寄付を年間21億円も集めた。

 だが、同省の制度見直しなどの影響で今年度は15億円程度になる見通しだ。返礼品にかけられる金額は、都府県に比べ送料の高い北海道は不利になるからだ。

 それでも、町の関係者の多くは見直しを歓迎する。竹中貢町長は「経費も削減しているので打撃はない。地方を応援するふるさと納税を持続させることが何より大切だ」と強調する。

 ジャガイモを返礼品に提供する同町の加藤照夫さん(55)は「節度を持って、より良い制度にしていくことが地域の役目。返礼品合戦になれば自治体が疲弊してしまう」と考える。

 JAの小椋茂敏組合長は「一時的に寄付額は減ってもまたすぐに戻ると思う。地域の魅力発信や交流を着実に続けてきたから大丈夫。ふるさと納税で地域が一体になっている」と話す。

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最終更新:2/22(土) 7:04
日本農業新聞

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