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紅茶市場が5年ぶりに拡大 ヒット商品やタピオカブームが追い風に

2/23(日) 12:00配信

日本食糧新聞

紅茶市場に追い風が吹いている。2019年は5年ぶりに拡大した。長らく微減傾向が続いたが、昨冬の日本紅茶協会が取り組む“紅茶と健康”「紅茶Labo.」でのインフルエンザに対する紅茶の抗ウイルス作用(紅茶ポリフェノール)などについての健康報道に端を発し、『紅茶』への興味関心が高まり、ティーバッグやリーフ製品が拡大を継続するなど、新規ユーザーの獲得に成功している。

インフル関連報道で関心高まる

加えて、飲料メーカー各社から新たに投入された紅茶飲料RTD(レディ・トゥ・ドリンク)のヒットによる紅茶飲料市場の活性化や外食産業でのタピオカミルクティーやチーズティーといった新たな紅茶の飲用スタイル提案も追い風となり、紅茶とのタッチポイントの増加などから、市場全体が活性化している。今年は、この勢いを継続させ、さらなる成長軌道につなぐことができるか、試金石の1年となる。
昨年、紅茶市場全体が活性化し、好調に推移した要因は複数ある。
(1)2018年末から2019年初頭にかけての“紅茶がインフルエンザウイルスの感染力を奪う”というような健康報道から、紅茶への興味関心が高まり、今まで、紅茶を飲んでいなかった新規ユーザーの獲得に成功した。
(2)需要が短期的なブームで終わらず、新たなユーザーが紅茶の魅力やおいしさ、価値に気付き、紅茶飲用の習慣化につながった。
(3)「午後の紅茶 ザ・マイスターズ ミルクティー」(キリンビバレッジ)や「TEAs’ TEA NEW AUTHENTIC 生オレンジティー」(伊藤園)など、飲料メーカー各社から投入されたさまざまなヒット商品による紅茶飲料市場の7年ぶりの拡大も市場全体を後押し。
(4)外食産業でのタピオカミルクティーのブームや「リプトン」ブランドの常設店舗「Lipton TEA STAND」での、新たな紅茶の楽しみ方提案や紅茶とのタッチポイント拡大なども市場が好調に推移した要因に。
紅茶市場が好調であることを表す象徴的な出来事がある。昨年の「紅茶の日」となる11月1日、1日限定のサンプリングイベント「11月1日は紅茶の日~寒い季節に、手洗い、マスク、紅茶。~」が東京都千代田区丸の内のKITTE1階アトリウムで開催された。
同イベントは日本紅茶協会と紅茶飲料業界5社(伊藤園、カレルチャペック、キリンビバレッジ、三井農林、ユニリーバ・ジャパン・カスタマーマーケティング)により構成された紅茶の日実行委員会が“多くの人に紅茶を楽しんでもらい、紅茶業界をさらに盛り上げること”を目的に開催したものだ。
日本紅茶協会を含む各社がブースを設置し、さまざまな味を楽しめるティーバッグアソートやPETボトルの紅茶飲料など各社の人気商品を計約1万6000点配布し、3000人以上の老若男女が配布前から、長蛇の列を作るなど、用意した商品が足りるか、各社が心配するほどの盛況ぶりだった。
2020年は、紅茶に対する興味・関心をさらに高め、成長軌道を継続していきたい。1月は平均気温が高いことや昨年の健康報道による需要拡大の反動もあり、前年比で減少となったが、従来のユーザーに加え、昨年獲得したユーザーの紅茶への定着も図り、さらなる拡大を目指していきたい。
今夏には「東京2020オリンピック」大会の開催など、インバウンド需要拡大が見込まれる。近年、伸長を継続する「水出し紅茶」など、「日本の紅茶」のおいしさを国内で訪日外国人に訴求する絶好の機会となる。
和紅茶はもちろんのこと、「桜」や「イチゴ」「梅」を使用した“和のテイスト”の紅茶提案など、今春の新製品で、国内外のユーザーへ新たな魅力を訴求するアプローチも目立つ。「紅茶を飲むと心がおだやかになる」「紅茶がコミュニケーションのきっかけになる」など、紅茶の持つ“情緒的な価値”も訴求し、新たなユーザーとのタッチポイントを拡大しながら、さらなる成長につなげていく良い機会が到来したといえるだろう。
※日本食糧新聞の2020年2月21日号の「紅茶特集」から一部抜粋しました。

日本食糧新聞社

最終更新:2/23(日) 12:00
日本食糧新聞

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