ここから本文です

G1初騎乗で2着『素晴らしいレース』をした長岡騎手の目に焼き付いているには『最高のレース』をしたルメール騎手の姿であろう[本城雅人コラム]

2/24(月) 10:26配信

中日スポーツ

◇第37回フェブラリーS(G1・ダート1600メートル)

 フェブラリーSまでルメール騎手は5勝。乗れているのは毎度のことだが、フェブラリーSのモズアスコットにはトップ騎手の技がつまっていた。

【写真】横顔も美しい

 返し馬から気持ちは入りすぎていたが、こういう時こそ巧さが出る。ポンとスタートを切って、手綱を押さずに進める。両サイドから他の馬がかわして行ったため8番手まで下がるが、けっして離されてはいない好ポジション。向正面では内のブルドッグボス、外にヴェンジェンスがいたが、左右の間隔は取れていたし、前に馬がいないため砂も被らない。前で両側から2頭に圧を掛けられていた2番人気のインティと比べてもメンタル的にはずいぶん楽だった。リラックスして走らせていただけでなく、3コーナー手前から内に入れて、コースロスなく2つのコーナーを回る。1番人気馬で、こんなレースをされたら他はなかなか太刀打ちできない。

 6歳でダートに転向させた矢作調教師の決断も見事だ。芝、ダートのマイルG1のタイトルは種牡馬になってからも価値が上がるだろう。矢作師のことだから今後は海外も視野に入っていると思うが、芝並みのスピードが求められる米国のダートでも見てみたい。

 このレース、もう一人、素晴らしいレースをしたジョッキーがいた。G1初騎乗でケイティブレイブを2着に持ってきた長岡騎手だ。彼も好スタートを切り、モズアスコットから2つ後ろのラインで前の馬の砂を被らない間隔を取って走らせた。15番ゼッケンなのにいつしか最内につけ、4コーナーは内を通って外に持ち出した。

 長岡騎手はこのレースビデオを何回も見返すことだろう。自分もうまく乗ったが、そこには最高のレースをしたジョッキーが映っていて、ルメール騎手の騎乗は目に焼き付いていく。こうして、いいレースというのは人までを育てていくのである。(作家)

最終更新:2/24(月) 10:26
中日スポーツ

こんな記事も読まれています

スポーツナビ 競馬情報

重賞ピックアップ

あなたにおすすめの記事

Yahoo! JAPAN 特設ページ