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娼夫、マル暴刑事、殺人犯…松坂桃李が役のイメージに引きずられない理由

2/25(火) 11:23配信

AbemaTIMES

 映画『娼年』ではボーイズクラブの娼夫、『孤狼の血』ではマル暴の新米刑事、『新聞記者』では苦悩する内閣情報調査室の官僚と、様々な役柄を演じてきた実力派俳優・松坂桃李が次に挑むのは殺人犯。「乱反射」「愚行録」で知られるミステリー作家・貫井徳郎の小説を原作としたドラマ「微笑む人」(3月1日(日)よる9時~/テレビ朝日系)で、妻子を殺したエリート銀行員・仁藤俊美を演じる。穏やかな物腰で常に微笑みをたたえる仁藤。彼のイメージからは全く結びつかない犯行に注目が集まるが、さらに世間を震撼させたのは、「本の置き場所が欲しかった」という殺害動機だった。

 松坂桃李は、この一見異様な仁藤という男をどのように理解し、そこから何を感じたのか。そしてどんな役を演じても引きずられることのないそのイメージの理由とは。

自分の“普通”と他人の“普通”は違う「仁藤の場合はそこのずれの差が大きかっただけ」

――オファーがきたときはどのように感じましたか?

松坂:最初から犯人は誰かわかっているような状態からスタートする物語で、珍しいサスペンス作品だなと思いました。視聴者は尾野さん演じる記者・晶を通して「なぜこの人はこんなことをしてしまったんだろう?」と見ていく。晶の目線で見ることで、人は印象だけでその人を完結させて、簡単に “いい人”“悪い人”と決めつけてしまうところがあると気づく。だけど、実際にはそういうことじゃない。そこは非常に興味深かったです。

――松坂さんが演じたのは“妻子を殺害したエリート銀行員”である仁藤というミステリアスな役柄。感情の起伏を出さずフラットに演じることを心がけたとお聞きしたのですが、難しさはありましたか?

松坂:作品に入る前はいろいろ考えました。どうやって仁藤という人物のつかみどころのない感じを自分の中で昇華させていこうかと。
なので、僕は勝手に想像して「仁藤はこんな男だ」と決めつけないように、彼の言葉通りの人物だと思おうとしました。裏があるわけではない。彼の中で裏も表なんです。微笑んだ感じや、彼の物腰の柔らかさから好印象なイメージを勝手に持ち、人を殺したら「いや、そんなわけない」って他人は勝手に思うんですけど、彼に取っては両方が表。彼の中で妻子を殺害した理由は、本当に「本の置き場所が欲しかった」からなんだと。彼と正面から向き合っていけば、とんでもなくややこしいことにはならないと思いました。
ニュースを見ていても、仁藤みたいな人は実際にいると思うんです。自分の中での“普通”と相手が思う“普通”は違うので、仁藤の場合はそこのずれの差が大きかっただけ。ひょっとしたら自分自身も相手からそう思われている可能性もある。自分の価値観は人と違うし、自分の理解できない、不安を感じてしまうものに対して、どうしても気持ちのいい落とし所を見つけたいんでしょうね。

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最終更新:2/25(火) 11:23
AbemaTIMES

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