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「一方的にルールを決めるのがしつけではない」 香川県の「ネット・ゲーム規制条例」は子育て専門家はどう思う?

2/28(金) 8:00配信

ねとらぼ

 香川県議会で検討されている「ネット・ゲーム依存症対策条例(仮称)」。これまで家庭ごとの方針に任されてきたネットやゲームとの付き合い方を県が条例としてルール化しようとしていること、さらにその内容として「コンピュータゲームは1日60分まで(休日は90分まで)」など具体的な時間を示していることも、大きな波紋を呼んでいます。

【画像】「ネット・ゲーム依存症対策条例(仮称)」素案

 この条例、そしてゲームやネットと、子育て家庭はどのように向き合っていけば良いのでしょうか。「NPO法人 子育て学協会」理事の河本晃さんにお話を伺いました。

しつけは本来、子ども自身が“良い状態”でいるためのもの

―― この条例について、第一印象はいかがでしたか?

河本 まずは「18歳未満」という対象が非常に広いなと感じました。「じゃあどれぐらい細かく決めるといいですよ」という解を私が持っているわけではありませんが、あまりに十把一絡げではないでしょうか。例えば0歳なんて、たった1年間で見違えるほど成長しますし、1歳、2歳、3歳と進むにつれ自我のあり方も大きく違ってくる。小学校になると、自分の世界が少しずつ広がっていく。小学校の低学年と高学年でも全然違いますし、中学生ごろになると思春期も始まりますし……。

―― 「コンピュータゲームを1日60分(休日は90分)」と、時間で決める点についてはいかがでしょうか?

河本 大事なのは、ルールの内容がどうかということよりも、それをどんなプロセスで決めるのか、だと思います。我々は普段、幼児期のお子さんを持つご家庭に対して、「子どもが“良い状態”でいるためのルールを家族で考えるのが大事ですよ」と話しています。しつけであっても「こうしなさい」と大人が一方的にルールを決めて守らせるのが目的ではなくて、子どもたちの側が「自分が良い状態でいるためのルールなんだ」と理解して、自分で守るのが大事なんですよね。

―― "良い状態"ですか。

河本 例えば「小さい子どもは20時に寝なさい」などと言われるじゃないですか。でもその裏には、「夜更かしをすると翌朝起きづらくなって、機嫌が悪くなる。その状態で、幼稚園や小学校に行くのが習慣になってしまうと、自分にとって良い状態じゃない。だから自分が良い状態でいるためには、これぐらいの睡眠時間がやっぱり必要だよね。逆算すると何時には寝たほうがいいよね」といった背景、根拠があるんですよね。

 ルールで決めたからと言って、現実問題、毎日必ず20時に寝られるわけでもありません。家族旅行中とか、友達がお泊まりに来た日とか、いつもと違う事情があれば、夜更かししてしまうことも当然あります。その辺の折り合いをつけながらやっていくことって、家族ならたくさんあるわけですよ。ルールありきではなくて、じゃあうちではどういう風にしようか。お互いが良い状態でいるために。そんなことを話し合う習慣が大事ですよ、と伝えています。

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最終更新:2/28(金) 11:30
ねとらぼ

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