【記者:Sophia Yan】
「流行と共に闘うために、常に体温を測り、人混みを避け、消毒と殺菌を忘れないように!」私が住んでいる中国・北京の集合住宅の各所に掲げられた赤い垂れ幕にはこう書かれている。これを見るたびに、新型コロナウイルスの感染拡大の脅威が今もそこにあることを思い知らされる。
企業や工場の営業停止が続いて数週間。中国政府は経済への大打撃を避けようと躍起になり、感染拡大を制御しているという主張に説得力を持たせようとしているが、実際には中国本土の感染者数は7万9000人以上、死者数は2800人を超え(2月28日現在)、日々その数は増え続けている。
しばらく新型コロナウイルスの取材に駆け回ってから北京に戻ると、出発したときよりも、市内の感染対策は強化されていた。
空港では乗客の健康状態が厳しく検査され、スクリーニング検査強化のためにカーテンで仕切られた場所ができていた。職員たちは到着した乗客の体温を確認し、健康状態に関するアンケートに目を通してから健康な(とみられる)乗客に通行を促していた。
空港職員全員が医療用の使い捨て手袋とマスクをつけていた。現在、公共の場所では全員がマスク着用を義務付けられている。ある一角では防護服を着た職員の姿も見掛けた。
空港を無事通り抜けてから(熱も咳もなし!)、中国版ウーバーのネット配車大手「滴滴出行」でタクシーを呼んだ。運転手は速やかにメッセージを送ってきた。「この車両は消毒済みなので、安心して乗ってください」
集合住宅の敷地に到着すると、赤い腕章をつけた男性3人が駆け寄って来た。これまでどこにいたのかと質問される。次に大量の書類を手渡され、私が自宅に帰って来たことを個人情報と共に記入させられた。正門に誘導されると、そこには新型ウイルスに関するたくさんの通知が、左手には新型ウイルスについて警告する巨大な赤い垂れ幕が掲げられていた。
エレベーターの中には、近隣の診療所の一覧が張り出されており、1時間ごとに行われる殺菌作業で使用された消毒液の乾いた跡が残っていた。無料のティッシュは箱ごとなくなっていた。誰かが持ち去ったのかもしれない。感染を防ぐためにボタンを押す際に使うよう置かれていたものだ。
玄関前まで行くと、張られている通知の数はさらに増えていた。直近の移動歴を報告し、自主的に隔離措置を取るよう促す内容だ。
食料や日用品の買い出しのため住居から出る必要があったので、特別通行許可証を申請しなければならなかった。
最終更新:3/2(月) 7:57
The Telegraph





























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