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スマホ確定申告の「つまずきポイント」乗り切り方、国税庁に聞いたコツ

3/7(土) 8:16配信

税理士ドットコム

2019年分の確定申告から、Androidに加え、iPhoneでもスマホ申告ができるようになりました。新型コロナウイルスの拡大で、確定申告の受け付け期限が4月16日まで延長されたこともあり、スマートフォンで申告する人は昨年以上に増えるとみられます。

ただ、インターネット上では「スマホ申告に挑戦したが、うまくいかず途中で挫折してしまった」、「やっぱり分かりにくかった」という声も上がっています。どの手順をクリアしたら、スマホ確定申告がスムーズにできるのでしょうか。国税庁に行き、実際にスマホを使いながらポイントを聞きました。(ライター・国分瑠衣子)

●「最初に動画で全体のイメージをつかんで」

確定申告が始まって2週間がたちました。インターネット上では、実際にスマホで確定申告に挑戦した人の感想がいくつか挙げられています。国税庁個人課税課の担当者は「スマホ申告でつまずきを感じている人はiPhoneの利用者が多いという印象を受けます」と話します。担当者は「Androidはブラウザとアプリの親和性が高く、それほど問題を感じる人が少ないのでは」とみています。このため今回は、iPhoneのつまずきポイントを中心に聞きました。

スマホで確定申告できるのは、ふるさと納税などの寄付控除、副業や年金収入の雑所得、生命保険の一時金などの一時所得などが対象です。iPhoneの場合は、iPhone7以降の端末ならスマホ確定申告ができます。併せてマイナンバーカードか、税務署が発行するIDとパスワードが必要になります。

国税庁個人課税課の担当者は「まずは国税庁のホームページや、ユーチューブでスマホ申告の手順を確認して、全体のイメージをつかんでください」と最初のポイントを挙げます。ユーチューブの国税庁の動画チャンネルには、「自宅でできる確定申告 マイナンバーカード×スマート申告~iPhone編~」があり、約10分間、用意するものや手順、ポイントを解説しています。

●最大のつまずきポイントは2つのアプリとブラウザの移動

iPhoneで確定申告に挑戦した複数の人が「最大のつまずきポイント」として指摘するのが、マイナンバー制度の個人向けサイト「マイナポータルAP」と、国税庁の電子申告・納税システム「e-Tax」の二つのアプリを行ったり来たりしなければならない画面遷移のわずらわしさです。

Androidでは、この画面遷移が自動で行われるためスムーズなのですが、iPhoneの場合は、2つのアプリを移動する時にブラウザにスムーズに戻れずに、スマートフォンの画面左上の小さな「Safari」と書かれた部分をタップしなければならない場面があります。SafariとはAppleのデバイスの標準ブラウザです。


つまずく人が多いとみられる画面。「Safariを確認してください」という表示が出たら、左端のSafariをタップすると、マイナポータルAPからe-Taxの画面に戻る

なぜこのようなことが起きるのでしょうか。米アップルが新しい基本ソフト(OS)で、マイナンバーカードのICチップを読み取れるようになると発表したのは、2019年6月で「開発にかける期間が短く、操作に不便をかけていることは事実です」(国税庁個人課税課)。ここは来年以降に改善を期待したい部分です。

小さく表示されたSafariをタップする作業は申告書を作成する前と、送信する時の2回必要です。Safariの文字は小さくて分かりにくいため、ここでつまずいてパソコンでの申告に切り替えたという人もいます。逆に言えば、この手順がうまくいけば、スマホ申告の成功に近づくと言えます。

●複数あるパスワードを忘れてしまったら?

また、iPhone、Androidともに共通することですが、マイナンバーを取得した時に設定した、4種類のパスワードを複数回打ち込まなくてはなりません。セキュリティー上の理由ですが、一定回数を超えて間違ってしまうとロックがかかり、先に進めなくなります。

ロックがかかってしまったり、パスワードを忘れた場合は、マイナンバーカードを申請した自治体の窓口でパスワードの再発行手続きを行わなければなりません。発行が翌日になるケースもあります。担当者は「マイナンバーカードを申請した時にパスワードを控えた紙を受け取った人もいると思います。封筒などに入れっぱなしになっていないか探してみてほしい」と話します。

また、毎年4種類ものパスワードを打ち込まなければならないわけではありません。「券面事項入力補助用」などのパスワードは一度打ち込めば、翌年以降は省略できます。一度スマホ申告ができれば、翌年以降は2種類のパスワード入力で済むため、初回が踏ん張りどころと言えます。

●医療費控除はまとめて入力すると時短に

このほかのポイントとしては、申告書を作成する前に必要な書類を手元に用意してから申告を始めることです。ふるさと納税の場合は、勤務先の源泉徴収票や、寄付をした自治体から送られる「寄付金受領証明書」などが必要になります。医療費控除は、領収書の枚数が多ければ、医療を受けた人や病院・薬局の名称ごとに支払った金額をまとめて入力することができます。

スマホで確定申告を行う場合、不特定多数の人が使うフリーWi-Fiの環境では、セキュリティー面で不安があるため、できるだけ避けたほうがよさそうです。国税庁個人課税課は「とにかく一度スマホ確定申告を使ってみてほしい。動画やホームページを見てもわからなければ電話でも対応しています」とチャレンジを呼び掛けています。

(税理士ドットコム トピックス)

弁護士ドットコムニュース編集部

最終更新:3/7(土) 8:16
税理士ドットコム

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