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子どもの後発薬低迷 協会けんぽ茨城支部 使用割合、全国下回る

3/9(月) 4:00配信

茨城新聞クロスアイ

子どものジェネリック医薬品(後発薬)の使用割合が低迷している。全国健康保険協会(協会けんぽ)茨城支部(木城洋支部長)によると、同支部加入者約71万7千人の使用割合は全国平均を下回り、特に子どもの使用割合が少ない。超高齢化社会が迫る中、同支部は「このまま医療費が増え続けると将来、国民皆保険制度が破綻してしまう。子どもたちの負担を減らすために後発薬の使用を呼び掛けたい」と訴える。

同支部には県民の4人に1人に当たる約71万7千人が加入。後発薬の使用割合は全国平均より0.9ポイント低い76.0%で全国32位にとどまる。

年代別に使用割合を見ると、20代後半~40代は全国平均と肩を並べるが、19歳以下の若年層で大きく下回った。0~4歳が3.5ポイント、5~9歳が3.1ポイント、10~14歳が2.2ポイント、15~19歳が1.6ポイント低かった。地域別では、同支部が9エリアに分けたデータによると、筑西・下妻74.6%が最も低く、鹿行75.3%、水戸75.2%と続いた。

同支部によると、若年層の使用割合が伸びない要因として、自治体の医療福祉費支給制度(マル福)の拡大にあるという。県と市町村でそれぞれ制度があり、全市町村が対象を拡大している。所得制限や自己負担金を撤廃しているところもあり、経済的負担が少ないことから後発薬使用が低迷しているとみられている。

医療機関に支払われた国民の医療費総額のうち薬剤費が2割を占め、後発薬使用が進み医療費が軽減されれば、高額薬剤の保険適用を増やすなど同支部の担当者は「必要な人に必要な給付ができる」と強調する。

国は医療費の節約につなげようと今年9月までに後発薬の使用割合を80%にする目標を掲げる。しかし、全国平均は76.9%(2019年10月時点)にとどまる。約4000万人が加入する協会けんぽの19年の全国平均増加率は0.2%と前年を下回って推移しており、目標達成は難しいとみられる。

同支部は「国は先発薬とほとんど効能に差がないとしている。負担を減らすために意識を変えてもらえたら」と話している。(大貫璃未)

★ジェネリック医薬品(後発薬)
医薬品の特許の期間が切れ、他の製薬会社も製造できるようになった薬。先発薬と同じ有効成分で製造されるが研究開発費用が抑えられるため、低価格で販売される。医療費の削減のために使用拡大を勧める動きがある。

茨城新聞社

最終更新:3/9(月) 10:10
茨城新聞クロスアイ

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