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傍聴席からは拍手。娘への性的暴行、懲役10年の逆転有罪に「素晴らしい判決だ」(名古屋高裁)

3/12(木) 19:08配信

ハフポスト日本版

当時19歳だった実の娘への性的暴行で準強制性交等罪に問われた被告の父親に対し、名古屋高裁(堀内満裁判長)は3月12日、一審の名古屋地裁岡崎支部の無罪判決を破棄し、懲役10年の有罪判決を言い渡した。

この日の公判は、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、傍聴席は間を2席空けて着席することになり、23の傍聴席を求めて207人が列を作った。


性暴力に抗議する「フラワーデモ 」の呼びかけ人の1人、作家の北原みのりさんは、傍聴席から裁判を見守った。「懲役10年」が言い渡された瞬間には、「思わず拍手してしまった」といい、「抗拒不能の要件に関するいい判例になる。声をあげれば変えられると示すことができた」と語った。

被告の父親は2017年8月と9月、愛知県内のホテルなどで、長年の暴力や性的虐待により抵抗できない精神状態だった娘に性的暴行をしたとして起訴された。

2019年3月の一審判決では、娘が中学生のころから同意のない性行為を強いられていたと認めながらも、「被害者が抗拒不能の状態にあったと認めるには合理的な疑いが残る」として、無罪が言い渡されていた。

被告の父親は、一審では娘は性行為に同意しており、抗拒不能の状態になっているとは思っていなかったと主張。弁護側は控訴棄却を求めていた。

「動けば変えられる」

同じころに性犯罪事件の無罪判決が相次いだこともあり、実の娘への性的虐待が罪に問われない一審判決に対しては怒りや疑問の声が上がった。フラワーデモのきっかけの一つにもなった判決だ。

この日は、愛知県外からも支援者たちが駆けつけ、逆転有罪の判決を祝福した。判決後に報道陣に囲まれた支援者からは「当たり前だよ」「素晴らしい」などの声が上がっていた。

支援者の一人は「一審判決がおかしかったけれど、全部ひっくり返した。動けば変えられると分かった」と感無量の様子だった。

中村 かさね (Kasane Nakamura)

最終更新:3/12(木) 19:08
ハフポスト日本版

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