ここから本文です

<高校野球>花咲徳栄、試練乗り越え成長を 目の前の目標が消滅、岩井監督「この経験きっと役に立つ」

3/13(金) 10:33配信

埼玉新聞

 新型コロナウイルスの感染拡大のため、第92回選抜高校野球大会が史上初めて中止に追い込まれた。大会では、県勢の花咲徳栄が出場校に選出。選手たちは19日の開幕を見据え、準備を進めてきた。ところが、冬に重ねた鍛練の成果を試す大舞台は突如消滅。4年ぶり5度目の“春”は、戦わずして幕を閉じた。

<新型肺炎>早朝ドラッグストアに並ぶ女性に…男性が無償でマスク譲り立ち去る「温かい気持ちに救われた」

 選抜大会出場は、今年のチームにとって大きなモチベーションになっていた。エース高森は、昨夏の全国高校選手権初戦の2回戦で決勝打を浴びた甲子園のマウンドに戻るためにフォームを改善。球のキレを磨いた。投手陣のリーダーとしても、「周りのことがよく見えるようになった」と口にするほど、心身ともに成長している。

 打線の中軸に座る井上は、昨年12月から主将を任されると冬場の練習を先頭に立って引っ張り、チームの雰囲気を変えてきた。「今までは必死さが足りなかった。試合を左右するのが4番」と井上。中心選手の自覚も芽生えていた。

 その井上を右翼手から三塁手にコンバートするなど、昨秋のオーダーに比べ守備位置の変更や選手の入れ替えが幾つもあった。それはチーム内の競争が激しくなり、全体が底上げされてきた証拠だ。「井上も三塁手らしくなってきた」と岩井監督が笑みを浮かべるほど、仕上がりは順調そのもの。指揮官が珍しく甲子園の登録メンバー選出を悩むぐらい選手層の厚みは増し、選抜大会の過去最高成績だった2003年の8強を超える期待も抱かせた。それだけに悔やまれる中止だ。

 目の前の目標がこつぜんと消えた喪失感は計り知れない。それでも、岩井監督は「この経験ができたのも32校だけ。きっと役に立つはず」と前を向く。夢舞台に立てなかった悔しさを力に変えて試練を乗り越え、徳栄ナインはさらに成長してくれることだろう。

最終更新:3/13(金) 10:33
埼玉新聞

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事