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障害児は近くの幼稚園に入れない?! 怒りを原動力に出馬 (海津敦子・文京区議インタビュー)

3/13(金) 11:31配信

選挙ドットコム

「女性議員が増えることで、本当に、暮らしやまちは良くなるのか?」--。

2018年5月に成立した「候補者男女均等法」では、女性候補の割合を50%にするよう政党に努力義務を求めています。女性議員の増加は、政治や社会にどんな変化をもたらすのでしょうか。政治の現場で活躍する女性議員へのインタビューを通じてその実情に迫ります。

今回は文京区議会議員の海津敦子さんです。テレビ局で不登校問題などの報道に携わったのち、家族の転勤で渡米。日本とアメリカで、障害児やその家族に対する対応の違いを知ったことも政治に関わるきっかけのひとつとのことでした。

障害児枠がいっぱいで、近くの幼稚園に入れない?!

池田:はじめまして。今日はよろしくお願いします。このインタビューはこれまで、20代、30代で初当選をした若手の方が多かったものですから、今回は社会で経験を積まれてきた海津さんが、どうして地方議員になろうとなさったのか、お聞きしたいと思っています。大学をご卒業後、就職をなさったときにも、政治へのご関心はお持ちでしたか?

海津:政治への関心は薄かったです。テレビ局の社会部で記者、ディレクターをしていたときは、その時々の時事問題も扱うとともに、教育についての関心は強かったので、不登校や山村留学等について取材をして報道しました。

期間は短かったですが政治経済部では総理番も経験しました。その時には政治の世界って不思議なところだなぁという印象を持ちました。

池田:不登校などの問題を扱っているときに、地方議員との接点はありましたか?

海津:全くないですね。国会議員へは仕事でインタビューをしたりすることはありましけど。国政は地方議会より情報も入ってくるし、自分の考え方や課題と照らし合わせて投票先を判断することができますが、地方議会が何をやっているのかは見えにくかったし、地方議員には全くと言っていいほど興味は薄かったですね。

池田:地方議会の情報は入りにくいかもしれないですね。

海津:入りにくかったのか、取りに行かなかったのか。自分の生活と地方議会が結びついているという認識は、当時はなかったです。

池田:ほかの方からは、出産や保育園問題をきっかけに地方政治に関心を持ったという声も聞いてきましたが、そういうことはありましたか?

海津:子供は3人おり、みんな成人していますが、当時は待機児童も大きな課題になっていなかったので、そこで関心を持つということはなかったです。ただ、転勤で4年間アメリカに住んでいて、帰国した際に、障害のある子供とその家族に対する支援のあり方が、日本とアメリカで大きく違っている。

おかしいな、ということで、日本で活動をしていくうちに、議会や議員を動かすことが必要だなと考えるようになりました。一番初めは、公立幼稚園にある障害児枠の問題です。各幼稚園に障害児は2名と決まっている。そうすると、自宅の近くの幼稚園が既に障害児2名を受け入れていたら、そこへ行けない。

離れた幼稚園に通わざるをえなくなってしまう。おかしい。予算としては、例えば障害児40人を受け入れるだけの加配職員分はある訳ですから、予算マックスまでは、どこの園で何人受入れようが運用は可能なはずです。そこで、請願を出そうということで動き始めました。

ただ、当時は残念ながらなかなか話が通じず苦労しました。結果的に理解を得て、全会派一致で請願を通すことができましたが、紆余曲折ありましたね。

池田:議員になる前に、議会の動かし方のコツを学ばれたのかもしれませんね(笑)

海津:議会の仕組みやどう施策に反映させるか、ということを知ることができました。

池田:請願などの活動はママ友さんたちとご一緒にやられていたのでしょうか?

海津:そうですね。障害を持つ子供たちの母親たちなどですね。私は記者をしていたので、課題がある、というときにどうアプローチして、どう調査をすればいいのかということは分かっていましたので請願という権利を行使したということです。

池田:その請願をきっかけに議員を目指すことになったのでしょうか?

海津:いえ、その時は違いますね。区、役所を動かすには、区民として声を届けていく、提案をしていくことで実現したことも多いですから、議員になるなど考えたこともありませんでした。

例えば、学童保育は学校から学童施設への移動に保護者が付き添わなければならなかったのです。でも、次世代育成支援対策推進法の子供育成理念からは、障害児の送迎を保護者に自己負担させることはその趣旨から外れる、と指摘しました。

幸い、文京区では障害児の在籍する学童保育には指導員が加配されていましたので、新たな予算も必要なく、その指導員さんに学校へ迎えに来てもらえばよい、と提案し採用されました。

議員に力を借りたケースもあります。学校で夏にプールに入ると思うのですが、障害児がプールに入る際には保護者や家族、家族が付添えない場合には人を雇って誰かが付添うことが必要でした。お金もかかります。

今だったら、文京区では起こり得ないことですが、当時でも、そうした負担はおかしいと思い、教育委員会へ掛け合ったのですが、進展しなかったので、区議会議員に議会の場で指摘をしてもらって、返金させるということができました。

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最終更新:3/13(金) 11:31
選挙ドットコム

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