ここから本文です

日本人の資産額が国際的に低下 経済成長せず取り残された状態?

3/14(土) 13:10配信

THE PAGE

 このところ日本人の賃金が国際的に見て低下しており、輸入品が買えなくなってきたり、国際価格に引きずられて国内価格が上昇するケースが増えてきました。加えて資産額という点でも、諸外国との格差が拡大しつつあります。

約20年で日本は24%増 海外では3倍以上増加した国も

 スイスの金融大手クレディスイスが行った調査によると、2019年における日本人の1人あたりの資産額は約23万8100ドルとなっており、約20年前の2000年との比較で24%しか増えていません。一方、諸外国の1人あたりの資産は大幅に増大しています。米国人は43万2300ドルと2倍以上に資産額が拡大していますし、韓国は17万5000ドルと3倍以上に資産が拡大し日本に肉薄しています。シンガポールは2.6倍増の29万7800ドルで日本を追い越しましたし、香港に至っては3倍増で50万ドルに迫る勢いとなっており、圧倒的に日本よりも豊かになりました。

 日本だけが世界の中で取り残された状態ですが、こうなってしまった最大の理由は、日本が経済成長しておらず、株式や住宅といった資産の価格もあまり上昇しなかったからです。

 株価や不動産価格というのは、大きく上下変動するものですが、それでも長期的な推移という点では、その国のGDP(国内総生産)の成長率に比例することが経験則的に知られています。つまり経済成長率が高い国は株価や不動産価格も上昇する可能性が高いのです。

 多くの国民にとって最大の資産は住宅ですが、日本の住宅価格は不景気とそれに伴うデフレの影響からここ20年、ほとんど上昇していませんでした。米国など投資が活発な国では、自宅の不動産に加えて投資信託などを通じて株式投資を行う人も多く、庶民でも資産価格上昇の恩恵をフルに受けることができます。日本の場合、株式に投資しているのは主に富裕層ですから、中間層と富裕層の格差が拡大した形です(もっとも所得が高い東京都港区の住民は株式投資や不動産投資から得られる収入の比率が他の自治体と比べて著しく高いという特徴が見られます)。

 資産額が増えると、その資産を運用して得られる利子や配当などの不労所得の比率が上昇し、同じ労力でより多くの年収を得ることができるようになります(労力をかけなくても同じ年収を得られるようになると言い換えることもできます)。基本的に賃金やGDPと資産は比例するものですから、経済が成長できないと、資産額も増えず、その後の年収にも大きな影響が及びます。近年は無理に成長しなくてもよいとの声も一部から聞こえてきますが、こうした現実を見た場合、やはり成長できないことのマイナスは大きいということが分かります。
 

(The Capital Tribune Japan)

最終更新:3/14(土) 13:10
THE PAGE

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事