ここから本文です

【 #父親のモヤモヤ 】社内で「転勤しない」選択、6年ぶり我が家へ戻った経理社員 転勤のあり方、見直し始める企業

3/15(日) 16:01配信

withnews

各地に拠点がある企業の社員にとって、「宿命」とも言える転勤。日本型雇用を支えてきた人事システムですが、本人だけでなく、その家族にも大きな影響を与えることが少なくありません。個人の生き方や働き方が多様になるつれ、そのあり方を見直す企業が出てきました。(朝日新聞記者・丹治翔、武田耕太)

【マンガ】「パパはッ、圧倒的に役に立たない」赤ちゃん目線で描く「イクメン」 その真意は…ラストに共感

しんどくなった単身赴任

日曜日の夜。家族だんらんの時を過ごした大阪の家から、一人暮らす東京へ――。

「ドアを開けたとき、誰もいない部屋なのが寂しいんです」。6年続いた単身赴任生活の終盤、榊原好信さん(47)はこうした思いに何度も駆られました。

富士火災海上保険(現AIG損害保険)の大阪本社で経理畑を歩んでいた榊原さんが転勤をしたのは2012年春。経理部門が東京本社に移るのにあわせて、打診がありました。妻も働いていて、当時子どもは小学生と幼稚園入園前。転勤となれば単身赴任でしたが、「仕事にやりがいを感じていたので、受け入れました」。

子どもたちから、「(東京に)行ったら嫌だ」と泣きながら送り出されるも、東京では「仕事に没頭できた」と言います。異動後にAIU損害保険との合併も発表され、同じビル内のグループ会社にも出向。自身のキャリアも着実に積んでいました。

しかし年が経つに連れ、単身赴任の負担がのしかかるように。月に2回、週末は大阪に戻るようにしていましたが、会社からの補助は1回分だけ。会えない時もスカイプや電話を使ってコミュニケーションを取っていましたが、「金銭的にも、精神的にも、どんどんしんどくなっていきました」。

会社の制度見直しが転機に

転機が訪れたのは2018年です。合併後のAIG損保が転勤の見直しを始め、社員が希望の勤務地を選択できる制度を試行。パイロット版のエリアとして大阪が選ばれ、榊原さんは手を挙げました。「この頃には単身赴任の解消を上司に相談するようになっていました。AIGとして、大阪での経理機能も強化する動きがあり、自宅へ戻れることになりました」

大阪に戻って1年半、妻と子ども2人との過ごす時間のありがたさを感じているという榊原さん。子どもは高校生と小学生になりました。「家族には苦労をかけたし、寂しい思いもさせた。家族を大事にする働き方ができてうれしい」

1/4ページ

最終更新:3/15(日) 16:19
withnews

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事

Yahoo! JAPAN 特設ページ