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夫婦で金田一温泉郷を明るくする、癒しの宿〈おぼない旅館〉に出会いました/岩手

3/15(日) 15:48配信

Webマガジン コロカル

コロカルニュース

■お侍さんの湯治場
別名「侍の湯」とも呼ばれる、岩手県二戸市の金田一温泉郷。

江戸時代初期にはすでに温泉地としてあり、南部藩指定の湯治場として、侍が戦の傷を癒しに訪れていたとか。

【写真で見る】ダイニングアウトの様子。利用者はおぼない旅館の温泉に入浴できるのも魅力

8つの源泉があり(現在は5つの源泉が稼働)、各宿で違う泉質の湯を楽しむことができるのも魅力です。

開湯380年と金田一温泉郷で一番古い自家源泉〈玉の湯〉を持つのが、〈おぼない旅館〉。弱アルカリ性のとろりとした美肌の湯として知られ、長く浸かりやすく、体をじんわりと温めてくれるマイルドな湯が特徴です。

旅館を切り盛りするのは、2代目の大建宗徳さん・ももこさん夫婦。歴史ある温泉地ですが、特技のイラストを生かして、二戸の魅力を掘り起こし、積極的に発信しています。

■ももこさんが描くイラストがかわいい!
青森県出身で、八戸のローカル情報誌で編集経験があるももこさん。独自の視点で二戸の魅力を切り取り、見どころを発信しています。

そのひとつが金田一温泉郷の四季を彩るエピソードを描いたポストカード。薪ストーブがある暮らしや夏の蛍狩りなど、四季折々の身近な暮らしをかわいらしいイラストを交えながら紹介しています。

大きな近隣マップも手書きイラストで制作。

金田一温泉郷は、南部出身の作家・三浦哲郎さんが執筆し、ドラマ化・ミュージカル化もされた『ユタと不思議な仲間たち』(新潮社)の舞台。

“不思議な仲間たち”は座敷わらしのことで、物語に登場する〈分教場〉や、座敷わらしに会えるという言い伝えの残る〈緑風荘〉をはじめ、ブルーベリー園やりんご畑、〈南部美人〉の酒米を育てる田んぼなど、周辺の見どころが案内されています。

ワクワクするイラストが、ごく自然な日常や風景を特別なものに変えてくれる。二戸に出かけてみたくなるマップです。

■宗徳さんは料理人
宗徳さんは、料理人を経て家業を継いだ経歴の持ち主で、〈おぼない旅館〉では地元食材を生かしたメニューを考案。

金田一温泉郷で育つ〈う米(うまい)〉や、稲作に向かない二戸の土地で古くから盛んにつくられてきた雑穀、すぐそばを流れる〈馬淵川〉の鮎、特産品である短角和牛や佐助豚などを料理し、二戸で育くまれる食材の魅力を伝えています。

さらに大工仕事も得意な宗徳さん。二戸の新たな魅力スポットになればと、〈おぼない旅館〉の裏庭にグランピングを楽しめる〈YUDA BASE〉をつくりあげます。

「金田一地区は、すぐそばに〈馬淵川〉があって、カヤックやSUP、バードウォッチングや釣りなどを気軽に楽しむことができる、キャンプやアウトドアを楽しむにはもってこいの場所なんです。

〈YUDA BASE〉の貸し出しの際は食事はつきませんが、バーベキュー用具の貸し出しが可能です。テントに宿泊して、近くに産直もあるので、自分たちで買い出しに出かけて、地元農家がつくる野菜と、二戸の三大ミートと呼ばれる短角和牛、佐助豚、銘柄鶏などを味わえる贅沢なバーベキューを楽しむことができます。

〈YUDA BASE〉に泊まることが目的になるような、新しい二戸のイメージをつくっていきたいと思っているんです」

■金田一温泉郷の活性化のために
2018年、宗徳さんは地域の仲間とまちづくり会社〈カダルミライ〉も設立。

最盛期には金田一地区に20軒以上あったとされる旅館数は、現在6軒。〈カダルミライ〉は、金田一温泉郷の活気を取り戻すため二戸市と民間の共同出資で設立したもので、2021年度には、〈おぼない旅館〉のすぐそばに、温泉施設〈カダルテラス金田一〉の建設を計画しています。

場所は20年以上地域住民に愛された金田一温泉センター〈ゆうゆうゆ~らく〉の跡地。温泉・飲食・宿泊機能などを備えた交流スペースが誕生する予定です。

カダルは、二戸地域の言葉で、「集う」「語る」という意味。地域の人が集い、この土地の贅沢を楽しんで、語り合うような場所になってほしいという思いが込められています。

隣接する公園は〈馬淵川〉につながり、テラスも整備される予定で、屋外空間はよりワクワクするものになりそう。

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最終更新:3/15(日) 15:48
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