ここから本文です

【一昔前ならスーパーカー級】フォーカスRS マウンチューンM520へ試乗 520ps

3/16(月) 10:20配信

AUTOCAR JAPAN

520psを繰り出すCセグのホットハッチ

text:Richard Lane(リチャード・レーン)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)
 
マウンチューン社の手によるフォード・フォーカスRS マウンチューンM520。2000psを叩き出す無名のスーパーEVが登場する前の、一世代昔ならどんな見られ方をされただろう。

【写真】M520に並ぶホット・コンパクト (93枚)

人間の限界の3割も発揮すれば、スーパーカーを操れた時代があった。ジュネーブ・モーターショーで、カレラGTのコンセプトカーが発表された2000年。その頃なら、とんでもない性能をフォード・フォーカスRSが獲得していると実感できたはず。

ポルシェがV10エンジンのスーパーカーを計画していた頃、マウンチューン社はフォーカスWRC用の4気筒ワークスエンジンを手掛けていた。実力派が作った520psを繰り出すCセグメントのホットハッチは、只者ではない。

M520にも4気筒ターボエンジンを搭載するが、ベースとするのは2.3Lのエコブースト・ユニット。最新のフォーカスSTが採用するものと同じだ。

ほかにM375と、M400rというチューニング・キットが用意されており、M520は最も過激なパッケージ。低抵抗のセラミックベアリングと低慣性タービンでアップデートされた、ボルグワーナー製ターボが主役となる。

カムシャフトやバルブトレインも専用品で、燃料ポンプも強化品。ガスケットやホース類、ボルトやナットまでもが、変更を受けている。

このエンジンを搭載するため、車体にはマウンチューン社製のインタークーラーとエアインテーク、エグゾーストなどが組み付けられる。フロントのドライブシャフトは強化品となり、デフもクワイフ製のLSDに交換。一方で、リアアスクル周りは標準のままだ。

2600rpm以下なら走りは穏やか

フォーカスRSをM520へ仕立てるのに必要なキット代は、1万5000ポンド(214万円)。日産GT-Rを脅かすような、マウンチューン社ならではのドライバビリティのための費用と考えれば、高くはない。

M520はどこか実験的でもあり、反道徳的でもある。多くの人が怖がる動力性能ながら、一部のドライバーは強いアピール力を感じ取るだろう。

クルマをスタートさせても、2600rpm以下なら穏やか。適切にシフトアップしていれば、マナーはマイルドといって良い。ミシュラン・カップ2タイヤとジオメトリー変更を受けたサスペンションを装備し、ステアリングも悪くない。

操舵感には少しゴムっぽさがあるが、レスポンスは良好。フィーリングは豊かで、フォーカスSTにはない本物の重みを感じる。

試乗車には、開発で5万6000kmもの距離を走破したという、KW製の2ウェイ調整式ダンパーを装備する。M520のキットには含まれないが、追加しておく価値はある。

BMW M2コンペティションと同じような、引き締まりながらもしなやかな姿勢制御を実現している。路面にうねりや深い轍があっても、フロントタイヤはしっかりと地面を掴んでくれる。

燃費は普通に走っていても、10.6km/L前後へ悪化している。郊外の道で激しく攻め立てれば、2.8km/Lくらいは覚悟した方がいい。

だが、燃やしたガソリン分だけ、M520は激しく走る。2800rpm前後でターボが目覚めると、トルクカーブが急激に盛り上がる。1000rpm増えるだけで、34.5kg-mが加算される。

1/2ページ

最終更新:3/17(火) 2:48
AUTOCAR JAPAN

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事

Yahoo! JAPAN 特設ページ