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ママを亡くした赤ちゃんコアラ 面倒を見始めたのは…

3/17(火) 13:27配信

朝日新聞デジタル

 埼玉県こども動物自然公園(東松山市)で先月、生後8カ月の娘を育てていた母親コアラが病死した。人間で言えば離乳食段階でのこされた子どもの面倒を代わって見始めたのは、子育てをほぼ終えた別の母コアラ。木の上で単独で暮らす動物のため野生では見られない珍しい光景といい、「これでこの子も安心」と飼育員らを喜ばせている。

【写真】死んだドリーに代わってふくの面倒を見ているクイン(埼玉県こども動物自然公園提供)

 死亡した母親はドリー(7歳)で、1月ごろからえさを食べなくなり、体重が減っていた。それでも娘の「ふく」に懸命に乳を与えていたが、2月27日朝に容体が悪化。ふくと離され、治療室へ運ばれたが助からなかった。ふくはえさのユーカリの葉を食べ始めていたが、まだまだお乳も必要で、現在は飼育員が医療用注射器を加工した器具でミルクを与えている。

 困ったのは、母親に抱きついていないと不安に陥るというコアラの子どもの特性。飼育員がずっと抱っこしているわけにもいかない。そこで別の母コアラのクイン(4歳)に抱きつかせてみると、娘のコハル(当時10カ月)の乳離れがほとんど終わったクインはふくを受け入れた。それからふくはクインの背中にしがみついたり、抱っこされたりで、落ち着いた状態を保っているという。

 「においが違うので嫌がるかと思ったのですが、助かりました」と、田中理恵子園長。実は、クインはドリーの第1子でふくの長姉にあたる。「ふくがもう少し小さかったら、難しかったかも。ここまで頑張って育てたドリーと、クインのおおらかさのおかげです」。コハルもクインのもとへ戻って来ることがあるが、そうした時は大中小の3匹が仲良く抱き合っているという。

 園は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、暫定的に19日まで休園中。(西堀岳路)

朝日新聞社

最終更新:3/17(火) 13:27
朝日新聞デジタル

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