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苦境の造船業界、独自技術で輝き 瀬戸内海発、活況の波

3/17(火) 15:30配信

朝日新聞デジタル

 中国や韓国に押されがちな国内の造船業界。大手造船会社の生産縮小も相次ぐなか、活気づく企業がある。点検・修理など船の「修繕」に特化してきた三和ドック(広島県尾道市)だ。独自の技術と環境規制などを追い風に、新たな航路も切り開いている。

【写真】休憩室には、昼寝スペースも完備されている=広島県尾道市、上田幸一撮影

 瀬戸内海に浮かぶ因島にある三和ドックには、大型船などが次々と出入りする。小さな修理も含め、手がけるのは年間約400隻で、国内トップクラスという。

 ひときわ目立つのが、2016年に完成した同社最大のドックだ。長さ220メートル、幅45メートル。総トン数6万3千トンの自動車運搬船の作業にも対応できる。輸送効率を高めようと船舶の大型化が進んでいることもあり、こうした設備全体で100億円を上回る大型投資に踏み切った。

 活気を支える理由の一つが、独自の技術「リバースエンジニアリング」。レーザースキャナーや専用ソフトを使って3Dの立体図で船内を再現し、デジタル上で工事の手順を考えることができる。船内を手作業で測って工事計画をつくったこれまでの「常識」を覆した。寺西秀太社長(34)は「私たちはこの技術の(業界の)パイオニア。工事期間は短く、格段に効率的な作業ができる」と話す。

 海洋生物の移動による生態系の破壊を防ぐ「バラスト水管理条約」など、強まる環境規制も追い風だ。これらに対応した改造工事も増えている。

 父の勇氏(会長)と同じ30代で社長に就いた寺西氏は言う。「時代が進化しても、お客様のニーズに的確に応えていく」    

朝日新聞社

最終更新:3/17(火) 15:30
朝日新聞デジタル

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