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新型コロナ感染防止で中止・延期は1550公演、損害額は450億円に 超党派議連およびエンタメ業界が今後に向け議論

3/17(火) 19:41配信

オリコン

 新型コロナウィルス感染拡大の防止を目的に、イベントの中止・延期を続けている現状に対し、ライブ・エンタテインメントに関する超党派議員連盟は3月17日、衆議院第一議員会館にて、「新型コロナウィルスからライブ・エンタテインメントを守る超党派議員の会」を開催。同会に出席したエンタテインメント業界からは自粛からおよそ3週間が経過するなかでの推計損害額等の現状が報告された。

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 会の冒頭、「超党派チケット高額転売問題対策議員連盟」共同代表でもある衆議院議員・石破茂氏より、「国民の健康を守ることが最も大切なことですが、このまま行ったらライブ・エンタテインメント業界の生活が成り立たない。我々はそのために何をしなければならないか、その答えを出さなければならない」とあいさつ。その後、エンタテイメント業界の各代表から現状の報告などが行われた。

 一般社団法人コンサートプロモーターズ協会会長・中西健夫氏は、「一番困っているのは、(いつから公演を再開したらいいのか)オフィシャルな見解がないこと。10日間自粛を要請しますと言われ、3月19日にさらに10日間などと続いたら、われわれの業界は持たない」と訴えた。しかし、世界中で問題になっているチケット高額転売対策では、議員立法を成立させ、世界に先駆けて「日本モデル」を示すことができたと言い、今回も「このようにすればライブが実施できる、という日本発信のモデルケースを、国会議員の皆さんと考えていきたい」と訴えた。

 続いて一般社団法人音楽制作者連盟理事長・野村達矢氏からは、想定損害額の説明がなされた。

「2月26日から3月末に自主的判断による中止・延期が1550公演あり、その損害額が推計450億におよぶ。現在のライブ・エンタテインメント全体の売上はおよそ5862億円。つまり、ほぼ1ヶ月分の売上を失っている」と、その規模の大きさを説明。

 さらに音楽事業者協会会長・堀義貴氏からは、「日本の全産業で、今回の政府の要請により経済活動をすべて停止したのは、ライブ・エンタテインメント業界ただ1つです。われわれは一番人が集まりそうな業者であり、自ら不要不急でないと判断し、50人であろうと1万人のライブであろうと、すべて大規模だと判断して自粛しました。この判断に対して皆様からも評価をいただきたい」と、公演再開への機運醸成に向けた協力を訴えた。

 また、エンタテインメント関連の法律に詳しい、骨董通り法律事務所代表パートナー・福井健策氏からは、個人的な提案としながらも「感染症を含むこのような天災は、今後も繰り返し起こるだろう。保険会社が感染症によるイベント中止のリスクを負えないのなら、政府が保険制度を考えることだってあっていいのではないか」と提案。

 会に参加していた国会議員からも意見が出され、自由民主党の衆議院議員・三谷英弘氏は、「チケットを売れば売れるのに、敢えて主催者の側がやらないという判断をしているのは、感染防止という公益の目的に対して、ある意味自らの財産を提供していると言える。これは損失補填も成り立つのではないか」との発言には、苦しいなかでもライブ・エンタテインメント業界が果たしている意味を代弁していた。

 早急な取り組みが必要な部分と、中長期的な課題への対応も明らかになった本会の成果が、今後国会においてどのように表れるのか注目される。

最終更新:3/24(火) 13:25
オリコン

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