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ホンダ新型「フィット」はココがスゴい!一新された心臓部と走り込みで素直な走りを実現

3/21(土) 7:00配信

&GP

多角的な開発により、乗る人の心地よさを徹底追求したホンダの新型「フィット」。

前回は内外装デザインや使い勝手、それらを具現した開発思想などについて紹介したが、後編となる今回は、売れ筋となるであろうハイブリッド仕様の特徴や走りのフィーリングについて解説する。

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シーンを問わず静かでスムーズなe:HEV仕様

新型フィットは、2種類のパワートレーンを設定している。1.3リッターのガソリンエンジン+CVTと、1.5リッターガソリンエンジンにモーターを組み合わせたハイブリッド仕様で、前者は基本的に、先代モデルからキャリーオーバーされたものだ。

ストップ&ゴーがほとんどない、スムーズな流れの一般道と高速道路とを約50km走った結果、ガソリン車とハイブリッド仕様との燃費差は、3%ほどだった(いずれも20km/L以上で、ハイブリッド仕様の方が省燃費)。「コレならガソリン車でも充分じゃない?」と思ったのも事実だ。

しかし、ストップ&ゴーが頻発する都市部などで走れば、ハイブリッド仕様の方がより優位となるだろう。そのハイブリッド仕様は、新型への進化を機に仕組みが一新されている。

歴代のフィットに初めてハイブリッド仕様が追加されたのは、2代目のマイナーチェンジの時(2010年)。2代目と3代目(2013年)に搭載されたハイブリッドは、エンジンを主体とするシステムで、エンジンが不得意なシーンをモーターがサポートし、パワートレーン全体の効率を高めるという発想だった。続いて登場した3代目のハイブリッドは、モーターのみで走ることもできたが、その条件は限られており、エンジンを主体とするメカであることに変わりはなかった。

そこから一転、新型フィットのハイブリッド仕様は、モーターを主体とするシステムとなった。先代は、30馬力のモーターが走行アシストと発電とを兼務していたが、新型は109馬力の走行用モーターのほかに、発電用モーターを搭載。バッテリーに残量がある限り、モーターのみで走行することを基本とする。

ちなみに、走行用モーターの最高出力は109馬力と余裕があり、最大トルクに至っては、2.4リッターの自然吸気ガソリンエンジンに相当する25.8kgf-mを発生する。しかもエンジンとは異なり、余裕あるトルクが動き出した瞬間(=0回転)から発生するため、走りが力強く、しかもダイレクトでスムーズだ。その理由は、エンジン車のように変速機構を介さず、モーターがダイレクトに動力を伝えてくれるため。当たり前だが「EVドライブモード」で走っている時のフィーリングは、電気自動車と同じである。

もちろん、バッテリー残量が少なくなるとエンジンが始動する。しかし新型フィットのハイブリッド仕様は、動力源をモーターからエンジンへと切り替えるのではなく、エンジンはあくまで発電用モーターを回すだけ。この状態になっても、タイヤへと動力を伝えるのはモーターであり、発電用モーターが生み出した電気を駆動用モーターへと送り、走り続ける。しかも、同乗者と会話を楽しんでいたり、音楽を聴いていたりしたら、エンジンが始動したことに気づかないかもしれない。それほど新型フィットのハイブリッド仕様は静かだし、アクセルペダルにショックが伝わることもない。

そんな新型フィットのハイブリッド仕様も、高速走行時など、エンジンの動力を直接、タイヤへと伝えた方が高効率な状況になると、クラッチをつないで通常のガソリンエンジン車と同じように走る。しかし体感上は、その切り替えが全く分からない。主に高速クルージング時に、7インチのフルカラー液晶パネルを採用したメーターパネルの表示を“エネルギーフロー”に切り換えると、そこに歯車のマークが表示されるのでようやく、「エンジンドライブモード」になっていることが分かるというレベルだ。そのため、シーンを問わず静かで、スムーズに走るクルマという印象が強い。

新型フィットのように、エンジンを発電専用と割り切った機構を“シリーズハイブリッド”と呼ぶ。中でも、新型フィットに搭載される“e:HEV”と名づけられたるホンダのハイブリッドシステムは、エンジンだけで走行できるエンジンドライブモードを用意しており、理論的にはかなり高効率だ。

しかしe:HEVは、単に効率を追い求めたものではない。EV走行時にエンジンが始動するとどうしても音が耳につくため、それを「どのように聞かせれば乗員に違和感を感じさせずに済むか」という観点からチューニングが施されている。その分、多少効率は落ちるものの、開発陣が気を遣っただけの成果は、違和感のない走行フィールに現れている。

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最終更新:3/21(土) 7:00
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