心臓が不規則に拍動する不整脈。心臓の動きは不随意運動、つまり“体へお任せ状態”であるだけに、異常が起きると心配になります。なぜ不規則なリズムを生じさせてしまうのでしょう。また、日常の注意点は? 不整脈の最前線について、「さいとう内科・循環器クリニック」の齋藤先生を取材しました。
[この記事は、Medical DOC医療アドバイザーにより医療情報の信憑性について確認後に公開しております]
【この記事の監修医師】
齋藤幹先生(さいとう内科・循環器クリニック 院長)
北海道大学医学部卒業。東京大学医学部附属病院、国立国際医療研究センター病院、小平記念東京日立病院(現・東都文京病院)、石川島記念病院などでの勤務を経た2019年、東京都中央区に「さいとう内科・循環器クリニック」開院。第一線の医療現場で得た知見を生かし、患者側に立った診断と治療に務めている。医学博士。日本内科学会内科認定医・総合内科専門医、日本循環器学会認定専門医・指導医。日本心臓病学会、日本睡眠学会、日本高血圧学会、日本心不全学会などの各会員。
編集部:
健康診断で「不整脈がある」と言われたら、どうすればいいのでしょう?
齋藤先生:
不整脈といってもいろいろあります。正常なリズムの間にイレギュラーな心拍が挟まっている「期外収縮」や、心房がバラバラに興奮する「心房細動」、心拍の電気サインが送られなくなる「洞機能不全症候群」など、どのタイプか診断を付けることが重要です。このとき大切なのが問診で、“患者さんの表現の仕方” に注意しています。
編集部:
生活上の注意点を、タイプ別に教えてください、まずは期外収縮から。
齋藤先生:
期外収縮は、予定していない拍動が前倒しに来て、本来の拍動を飛ばしてしまう病気です。ですから、全体として脈が速くなったり遅くなったりします。脈の遅くなったタイミングでは、心室に大量の血液がたまりますので、「ドン」という大きな衝撃を覚えることもあります。原因は甲状腺の異常、過労、ストレス、寝不足などさまざまで、このタイプの注意点は、規則正しい生活や十分な睡眠を心がけることでしょうか。
編集部:
続けて、心房細動について。
齋藤先生:
心房細動は、拍動が細かく、かつ、早くなる病気です。心臓には「左心耳(さしんじ)」という耳たぶのような部分があり、心房細動に伴い、ここで血の塊を生じさせやすくなります。なお、80代以上の約8%にみられる病気で、不整脈の中では、高い罹患(りかん)率といえます。注意点としては血栓リスクへの対処で、お薬をきちんとのんでいただくことが挙げられます。
編集部:
洞機能不全症候群についてはいかがでしょう?
齋藤先生:
洞機能不全症候群は、心拍のサインを出す“発令所” に異常がある場合と、“断線”によってサインが届かない場合に分けられます。原因としては、双方ともに、加齢による心臓の機能低下が考えられます。ほか、野菜の摂取量が過剰で発症することもあります。頻度や程度によっては、ペースメーカーを装着する必要があるでしょう。
編集部:
ほか、不整脈を起こす病気はありますか?
齋藤先生:
房室ブロックも、心拍サインが途中までしか伝わらないことで脈が遅くなる病気です。房室ブロックも洞機能不全症候群と同様、ペースメーカーが必要となることがあります。また、WPW(ウォルフ・パーキンソン・ホワイト)症候群も電気刺激を伝える余分な伝導路があり、発作性上室性頻拍(PSVT)を起こすことがあります。心房粗動は心房細動と似ていますが、心房内に刺激が旋回して頻脈発作を起こします。
最終更新:3/21(土) 11:00
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