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【速度世界記録更新に向けて】ブラッドハウンドLSRの挑戦 目指すは4桁マイル? 中編

3/21(土) 20:50配信

AUTOCAR JAPAN

チェックが重要

「前日の夜にはマシンの準備は整えるようにしていました」と、チャップマンは言う。「燃料も満タンにして、すべてのコンピュータシステムのチェックを終え、牽引用ストラップまで取り付けて朝を待つのです」

【写真】ブラッドハウンドLSRの挑戦 (6枚)

翌朝チームがまず行うのは、「コンピュータシステムを起動させながらの短い走行」と最終チェックだ。

「その後、マシンを砂漠まで牽引します。所定の場所にマシンを持っていくまでに30分ほど掛かりました」

それからようやく実際のスタート前チェックが始まる。

アンディが自らの準備を整える一方、まるで航空機のように、チームは吸入口をチェックしてすべてが正しく取り付けられていることを確認する。その後ようやくアンディがマシンへと乗り込み、自らの走行前チェックを一通り行い、コンピュータを立ち上げるのだ。

「マシンにはケーブルが接続されていて、コンピュータがオンラインになっているかをチェックします。正しいデータを記録するためです。アンディがヘルメットを被ると、ハッチが閉められます」

「それからスタートシステムを起動させ、エアスタート用のカートを始動します。温度と圧力が高まると、EJ200のギアボックスに繋がれたバルブが開いて、このジェットエンジンにようやく火が入るのです」

すべて順調?

「このエンジンの美点のひとつは、非常に上手く制御されているということです」と、チャップマンは言う。

「時にはそれが不利に働くこともありますが、このエンジンには自己診断システムが備わっているので、走行前にはECUが機能していることを確認します。その診断能力は非常に優れています」

これが意味しているのは、このエンジンは「非常にモダンなジェットエンジン」ではあるが、決して最新のものではないということだ。

「このエンジンが最後に空を飛んだのは1997年のことです」と、チャップマンは言う。

「確かに、タイフーンから取り外されたエンジンですが、取り付けられていたのはテスト用の機体でした。このエンジンが期待から取り外されたのは20世紀のことです」

「だからこそ、今回のプロジェクトで未来のテクノロジーについて話すとワクワクするのです。実はわれわれが使っているコンピュータのOSはWindows 95なんです」

すべてが上手く進めばEJ200が目を覚ましてマシンの走行準備が整う。

そして、すべては上手く進んだようだ。

「気温が高いコンディションで明らかになったことのひとつが、エンジンのスタートに時間が掛かるということです。EJ200には1分間のタイマー設定があり、60秒以内にスタート出来ない場合、自動的にエンジンの始動プロセスは中断されます」と、チャップマンは説明する。

「高温だけでなく、標高も問題です。より多くの空気が必要になるからです」

だが、一度は上手くいったのだ。

地上速度記録を持つグリーンは物語の続きを待っている。

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最終更新:3/21(土) 20:50
AUTOCAR JAPAN

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