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一斉休校、あさのあつこさんの憤り「子どもの一日はかけがえがない」 「自己責任」にした国のずさんさ

3/23(月) 7:00配信

withnews

新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐ目的で、安倍晋三首相が全国の学校に一斉休校を要請して3週間が経ちました。まもなく4月。多くの子どもたちは、当たり前に続くと思っていた「日常」を突然失いながら、日々を過ごしてきました。「子どもの一日はかけがえがない日で、巻き戻しも繰り返しも出来ない」と作家のあさのあつこさん(65)は憤ります。「落ち着いてきたから、学校再開しましょう」で済ませてはいけない、大人の「責任」の取り方について聞きました。(朝日新聞岡山総局記者・華野優気)

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学習・心への影響は数値化できない

私が一番心を痛めているのは、場当たり的な一斉休校で、均等でなければいけないはずの教育の機会が奪われ、ますます格差が広がるということ。休校にすれば、その後どうなるかを大人が十分考えなかったからです。

教育をどう立て直すか。どうすればいいんだろうって悶々としています。学習の遅れや心への影響は、株価のように数値化できません。だからこそ緊急に向き合わないといけない。政治の力でちゃんと手立てしないと。

子どもたちが将来の国を支える存在であることは確かです。だからおろそかにしてはならないし、遅れたら取り返しがつかない。経済政策や東京五輪・パラリンピックをどうするかも問題ですが、教育はそれらと同等の大きさの柱。なのに、国からはどう立て直すか、聞こえてこない。後回しになっているか、視野に入っていないか。「落ち着いてきたから、学校再開しましょう。よかったですね」って終わるんじゃないかな、と心配です。

「自己責任」できない家庭が圧倒的に多い

私は1人の大人として、子どもたちに申し訳ない気持ちでいっぱいです。とりわけ、自分で考えて行動することが難しい低学年の子には。国のフォローはあまりにもずさんです。休校し、その後を自己責任にした。ものすごく大きな格差をつけていくことになる。教育の続きを補てんできる家庭もありますが、できない家庭の方が圧倒的に多い。だから自己責任にされたらどうしようもなくなってしまうじゃないですか。

学習ドリルがよく売れているみたいですが、それだってタダじゃない。どのくらいの家庭が用意してあげられるんでしょう。国は、それらを保障することを具体的に発信しなければいけませんよ。

突然学校が休みになって、「気をつけて過ごしなさい」と言われて、子どもたちは戸惑っています。どこにも行けなくて家に居ざるを得なくなっている。「一緒に料理でもしようか」と言ってくれる大人がいる子はまだいいです。でも、小1、小2の子を家に1人にしておかざるを得ない人も大勢います。生活格差のようなものも今後、影響が出てくるでしょう。

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最終更新:3/23(月) 7:34
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