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自工会、2020年度の国内需要予測を先送り…19年度は500万台乗せ濃厚

3/23(月) 15:00配信

レスポンス

新型コロナウイルスの感染拡大が世界を襲い、自動車産業も先の見えない暗雲におおわれている。日本自動車工業会は、例年3月にまとめてきた翌年度(今回は2020年度)の国内新車需要見通しの公表を断念した。

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自工会が翌年度の国内需要予測の公表を見送るのは、2011年度分以来となった。この年は同年3月に発生した東日本大震災の影響によるためで、その後、国内生産の復興が進んだ9月になって11年度の需要見通しを発表した。ちなみに08年秋のリーマン・ショックの影響があった09年度分については同年3月に公表していた。

一方、あと1週間ほどで終わる19年度の国内新車需要は、新型コロナウイルスの感染拡大による影響が出始めているものの、かろうじて500万台に乗せるのではといった展開になっている。2月に相次いで発売されたトヨタ自動車の『ヤリス』、ホンダの『フィット』という量販コンパクトカーの貢献によるもので、500万の大台を割り込んでも、わずかに留まる見込みだ。

19年度の新車需要はこの2月までの11か月間で約446万台(前年同期比3.5%減)となった。昨年3月の販売実績が64万台なので、この数字をベースに今年3月が(1)前年同月比横ばい(2)同10%減(3)同12%減―の3パターンで19年度を見込むと、それぞれ(1)510万台=前年度比3.1%減(2)503万台=4.3%減(3)502万台=4.5%減となる。500万台に乗せれば、16年度以降4年連続となる。

3月の新車販売に貢献している新型コンパクトの発売1か月間の受注は、ヤリスが3万7000台(月間計画7800台)、フィットが3万1000台(同1万台)となっており、それぞれ計画に対して5倍弱と3倍強になっている。トヨタはこれに加え、ここ2か月、登録車のベストセラーとなった新型SUVの『ライズ』もあり、系列ディーラーでは「お客様の来店はそう減少しておらず、受注も堅調」(千葉県のカローラ店営業担当者)と、今のところは手ごたえを感じ取っている。

3月は軽自動車では『ルークス』など日産自動車と三菱自動車工業の新型スーパーハイトワゴンも登場するし、販売を休止していたホンダの『N-WGN』も本格化している。今年は3月の稼働日が前年より1日多いことも貢献しそうだ。

もっとも、部品の調達や自動車メーカー従業員のウイルス感染など、影響も深刻化してきた。自工会の豊田章男会長は先週19日の記者会見で、「生産の継続、挽回に取り組んでいるが、多くのお客様への納車が遅れはじめており、ご迷惑をおかけしている」と述べた。新年度からは国内の販売部門も、見通しづらい未体験の試練と対峙することになる。

レスポンス 池原照雄

最終更新:3/23(月) 15:00
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