2001年に初代が誕生したホンダ「フィット」が、先頃フルモデルチェンジで4代目へと進化した。歴代モデルの累計販売台数は、2020年1月末現在で269万台。まさにホンダの屋台骨を支えるモデルだけに、失敗は許されないはずだ。
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とはいえ新型は、過去3世代のモデルから路線を変更。人の心地よさを第一に意欲的なモデルチェンジを行ってきた。今回は、人々の注目を集める4代目フィットのデザインと使い勝手を深掘りする。
新型フィットのグレード体系は、(上の写真の左から)シンプルな「BASIC(ベーシック)」、快適性を高めた「HOME(ホーム)」、個性を強調した「NESS(ネス)」、流行りのクロスオーバーSUVスタイルを採り入れた「CROSSTAR(クロスター)」、そして、上質仕様の「LUXE(リュクス)」といった具合に、スタイルの違いで5つの個性をラインナップ。そのすべてに、柴犬をモチーフにしたエクステリアデザインを採用しているが、決して“犬の顔に見える”ことを目指したわけではない。柴犬はあくまでもイメージであり、親しみやすさを象徴する概念。ともかく筆者は、新型フィットをひと目見た瞬間に、「かわいいじゃないか!」と感じた。
そんな新型フィットは、心地よさをテーマに開発に取り組んだという。「技術があるから、他社がやっていることはウチでもできる」とばかりに、手当たり次第にアイデアを採り入れるのではなく、ユーザーが日常使いする中で、本当に役立つ機能や、心地よいと感じてもらえることなどをしっかりと調査し、考え、採用するか否かの判断を下したという。つまり、必要ないと判断されたものは「技術的に製品化が可能でも切り捨てた」わけだ。
その一例が、リアシートの背もたれ。先代フィットの後席は、2段階に背もたれの角度を調整できたが、新型フィットのそれは、先代の後ろ側の角度に相当する、27度の位置に固定してある。先代は、ラゲッジスペースを少しでも広く使ってもらおうと、背もたれを起こせる角度調整機構を設けていたが、ユーザー調査をしてみると、実際にはほとんどの人が、後ろ側に固定したまま使っていたという。そこで新型の開発陣は、後ろ側で固定する判断を下したそうだ。
一方、ハイブリッド仕様のリアゲートを開けてラゲッジスペースをのぞくと、後席背もたれの付け根部分がふくらんでいるのが目に入る。その中には、バッテリーを冷却するためのダクトが通っていて、一見「荷物を積む時に邪魔になりそう」と思うかもしれない。しかしこれも、実際の使われ方を調査した結果、編み出された形状だという。
例えば、スーツケースを積み込む場合、ケース上方の角が背もたれの背面に当たるため、実はふくらんでいる部分はデッドスペースとなる。そこで開発陣は「邪魔になりやすい荷室の手前側よりも、背もたれ付け根のデッドスペース部にダクトを配置しよう」と判断。こうして理に適った荷室レイアウトが実現した。
最終更新:3/23(月) 7:03
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