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移民のドイツ国籍取得数は日本の12倍 受け入れに積極的な本当の理由【世界から】

3/24(火) 10:32配信

47NEWS

 中東などから難民がなだれ込んだ2015年からの欧州難民危機をきっかけに、ヨーロッパで高まった「反移民」の動きは依然続いている。そんな中、ドイツは移民や難民の受け入れに意欲的な国の代表格だ。筆者の夫は19年にドイツ国籍を取得。筆者も国籍取得を行政当局から誘われた。家族の国籍取得をきっかけにドイツの移民政策について考えた。(ハンブルク在住ジャーナリスト、共同通信特約=岩本順子)

 ▽市長からの手紙

 「故郷はどこかと尋ねられたら、ハンブルクだとあなたは答えるのではないですか?」。そんな一文で始まる手紙が筆者の所へは2012年、夫へは14年に送られてきた。差出人は当時ハンブルク市長を務め、現在はドイツ財務相のオラフ・ショルツ氏。手紙の右上に同氏の顔写真、文末には署名が印刷してあった。

 筆者は1985年から、ブラジル国籍の夫は2005年からドイツ北部のハンブルク市で暮らしている。同市は一市単独で連邦州を構成する特別市で、人口約184万人は首都ベルリンに次いで多い。

 文章は次のように続いていた。

 「長年、ハンブルク市民であるあなたは容易にドイツ国籍が取得できます。国籍を取得すれば選挙権や被選挙権が得られ、税金の使い道を一緒に決められます。煩わしい滞在許可手続きからも解放され、従来ビザが必要だった国にもビザ無しで行き来できるでしょう。申請するだけでいいのです。国籍取得を決断してもらえるとうれしく思います。市庁舎で行われる国籍取得祝賀パーティーで是非、お目にかかりましょう」

 日本は基本的に二重国籍を認めていないため、ドイツ国籍を取得すると日本国籍を失うことになる筆者は思いとどまった。一方、二重国籍に規制がないブラジル人の夫は申請することにした。ドイツ人になることで3カ月以内であれば日本の観光ビザが不要になる。ビザ取得には労働契約書や給与明細、貯金残高を始めとする多くの書類を提出しなければならない。その手間が無くなるということも決断を後押しした。

 ▽手厚いサポート

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最終更新:3/26(木) 14:13
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