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海自の体育教官から経営者へ果敢に転身! 目指すのは、人と人がつながる「自遊空間」 ランシステム・日高大輔社長

3/24(火) 16:56配信

夕刊フジ

 【トップ直撃】

 ■年配者でにぎわうアミューズメントカジノ

 終電を逃したサラリーマンや若者たちの強い味方で、「漫喫」や「ネカフェ」と呼ばれた空間も複合カフェとして変化を遂げている。「スペースクリエイト自遊空間」を運営し、アミューズメントカジノも展開するランシステムの日高大輔社長(50)が目指すのは、人と人とのつながりを重視した明るく健全な空間だ。海上自衛隊の体育教官の経験を持つ熱血漢は、娯楽が多様化するなか、「バーチャル」と「リアル」のはざまで戦っている。(海野慎介)

 ■変わる複合カフェ

 --複合カフェのイメージは変わっているようですね

 「漫画とパソコンがある形をイメージされると思いますが、実際はダーツやビリヤードなどがあったりと総合アミューズメントスポットのように運営しているところも多いです」

 --客層は

 「『自遊空間』は20代~30代が全体の65%を占めますが、40代~50代も増えてきています。若いときに利用された方が40~50代になっているので、抵抗感はまったくないですよね。アミューズメントカジノには年配の方もいらっしゃいます」

 --終電を逃した人には強い味方です

 「時間消費型ビジネスの1つとして、カプセルホテルも2施設やっていますが、『自遊空間』などの複合カフェは宿泊場所とはうたえず、あくまで休憩スペースとして朝まで過ごされる形です。24時間営業をやめるファミレスも増えていますが、われわれはやめるつもりはなく、強みでもありますね」

 --どのような特徴がありますか

 「人同士のつながりを大事にしたいというのがあります。パソコンやコミックなどの『静コンテンツ』にダーツ、ビリヤードなどの『動コンテンツ』にも力を入れています。ゆっくりしたい人に完全個室で鍵もかかって音も聞こえないようなところも増えている一方、ダーツ大会などイベントを開催したり、お客さん同士のコミュニティーをつくったりしています」

 ■VR機器を積極導入

 --現在、最も力を入れているのは

 「VR(バーチャル・リアリティー)機器を複合カフェの中で最初に大量に導入したと自負しています。また、働き方改革では、入会や受付のセルフ化を推進しています。一方で接客や清掃のサービスの基本はしっかりしています。新型コロナウイルスが気になるところですが、ブースごとにアルコール消毒をしています。店舗でも入場の際、アルコール消毒に気をつかっていただくようお願いしています」

 --無視できないライバルがあるそうですね

 「コンビニやカフェなど競合がたくさん生まれてきました。コンビニで100円のコーヒーを買い、スマートフォンでゲームをすればわれわれの業態と一緒になってしまいます。客単価は1000~1500円と低いのですが、ここ数年は『可処分時間』の奪い合いをしている状況です」

 --海上自衛隊に入隊していたとか

 「もともと体育教師になりたいと思い、公立中高などで教えていたのですが、海自の募集があり体育の教官を務めました。一般社会とは違う厳しさを感じ、私も法令順守(の意識)を学びました」

 --経営者への転身は珍しいのでは

 「ある意味で安泰な公務員だったので、周りは大反対でした。学校の先生は子供たちの成長の手助けをしますが、『あの先生に教えてもらってよかった』とのちのち生徒たちに残ればいいなと強く思っていたので、すぐには結果が出ません。ビジネスだと目に見える結果、数字で出てくるので性には合ってますね」

 --今後の戦略は

 「少子高齢化で複合カフェになじんだ層も年齢が上がるうえ、スマホやウェブで人と人がつながるなどの『娯楽の多様化』が進むと思います。複合カフェは5~10年後に大きく変わる可能性もゼロではないので、よりプライベートスペースとして確立する可能性があります。ユーザーに合わせてどう変わっていくかです。今後もVR機器や海外で流行する遊技などを取り入れていきたいと思っていますが、漫画も私はリアルで読むのがいいと思いますし、リアルは絶対なくならないと思っています」

 ■朝晩2回のお風呂と睡眠

 【確率】「何事も確率がすべて」との意識を持っているという。「何事も成功するのは確率と頻度の問題だけだと思います。社員にも話をしていますが、100分の1でも、445回チャレンジすると99%以上の確率でクリアするといわれます。大事なのは確率を上げることと試行回数を増やすことのバランスだと思っています。新しい事業もリスクに応じて、会社に影響を及ぼさないチャレンジなら、いくらでもします」

 【座右の書】印象に残っているのが、米の作家で経営コンサルタントのスティーブン・R・コヴィーの『7つの習慣』。漫画では『北斗の拳』やサッカーものの『DAYS』を愛読する。

 「翻訳されている海外のビジネス書が多いです。小説は一切読みませんが、時代についていきたいのと、単純に好きなので、漫画はすごく読みます。『北斗の拳』は、お酒を飲めばもっと語れるんですが、兄弟愛や家族愛にひかれます。『DAYS』は頑張れば報われるところなど、チーム系の漫画も好きですね」

 【よく見るメディア】日経新聞を読む。テレビや雑誌はあまり手にしないという。

 「ネットのNewsPicks(ニュースピックス)で、さまざまな情報が出てくるので情報収集しますが、人の意見に感化されるのも嫌です。(新聞記事も)全般見ますが、世界や日本の動きや経済面は興味があります。怒られるかもしれませんが、唯一、政治ニュースは見ないですね」

 【お酒】ビールや焼酎を2~3杯程度で、種類については、「これが好きというのは特にありません」。

 【この仕事をしていなかったら】「体育教師をそのまま続けていたと思いますが、高校生の頃はパイロットにもあこがれていました」

 【健康法】 毎日朝晩2回のお風呂と睡眠、ときどきのランニング。「潔癖症ではないんですが、常に清潔でいたいというのが健康法の1つかなと思います。あとはよく寝ます。睡眠がすべてだと思います」

 【会社メモ】複合カフェの「スペースクリエイト自遊空間」やアミューズメントカジノ「ジクー」、コミック融合型カプセルホテル「コミ×カプ」などの店舗運営のほか、ダーツ用品の外販や外食、不動産事業などを展開。子会社ランウェルネスでは、児童発達支援や「放課後デイサービス」としてキッズスペースの提供など福祉事業も手掛ける。本社・東京都豊島区。1988年設立。2004年ジャスダックに株式上場。19年6月期の連結売上高82億8400万円、当期純利益3200万円。従業員数238人(19年6月末現在)。

 ■日高大輔(ひだか・だいすけ) 1970年1月27日生まれ、50歳。宮崎県出身。広島大学教育学部教育専攻科卒業後、公立中学、高校などで体育教員を務め、94年に海上自衛隊第一術科学校(広島県江田島市)に入隊し、生徒部生徒体育課で指導にあたった。2000年にプラザ商事に入社、取締役などを経て、10年にランシステム入社、13年9月に社長に就任した。

最終更新:3/24(火) 17:28
夕刊フジ

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