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「差別的な言動に疲れることもあった」それでも学生たちがジェンダーについて学ぶ理由

3/24(火) 11:34配信

ハフポスト日本版

ジェンダーを勉強したら、イクメンにならないといけないんでしょ?
日本はLGBTに寛容な国だよね?

一橋大学でジェンダー研究を専門とする佐藤文香教授のゼミに所属する学生たちは、こうした疑問や議論を周囲から投げかけられてきた。

「どうやって答えたらいいんだろう…」「うまく答えられない」と、ゼミ生同士で相談しながら答えを探してきた学生たちが、佐藤教授監修のもと『ジェンダーについて大学生が真剣に考えてみた-あなたがあなたらしくいられるための29問』を執筆、出版した。

この本には私たちがドキッとするような質問が詰まっている。

そしてその質問に対し、ゼミ生たちが悩みながら、時に傷付きながら、格闘しながら見つけた答えが、ジェンダー研究の知見を踏まえた上で紹介されている。

ゼミ生たちはなぜ、ジェンダーについて学ぶのか。そして、この本の執筆を通して何を感じたのか。

執筆に携わり、現在は一橋大学大学院社会学研究科に在学する児玉谷レミさんと前之園和喜さん、監修した佐藤教授に、話を聞いた。

「当たり前」だと思っていることを見直す機会に

本を出版するきっかけとなったのは、ゼミ生が毎年のように質問への返し方に悩んでいたこと。佐藤教授が「毎年同じことが起こっている。後輩のためにも『こうやって切りかえそう』という知恵を引き継いでいったら?」と提案し、これまで投げかけられた疑問をカテゴリー分け。ゼミ生が分担して回答を執筆した。

「素朴な疑問」「セクシュアル・マイノリティ」「性暴力」などの5章で構成され、ひとつひとつの質問に対し、入門編の「ホップ」、中級者向けの「ステップ」、上級者向けの「ジャンプ」と3段階に分けて説明している。

男女平等って言うけど、女性も「女らしさ」を利用しているよね?

問題は、「女らしい」とされる行動や、そのような行動をとる人ではなく、「女らしい」とされる行動が女性のみに過剰に結び付けられていることにあるのです。(ホップの一部)

※「ジェンダーについて大学生が真剣に考えてみた」より抜粋

ーー本では非常に率直な疑問に対して、丁寧に答えています。どういう思いで執筆したのでしょうか。

前之園さん

ジェンダーについて知識がない人でも、「なるほど、そうか」と思えるような回答を心がけました。特に「ホップ」は、短くまとめる中にエッセンスを入れるのが難しかったです。ジェンダーについて学び始めた人、そして友人たちに読んでほしい、と思って書いていました。

児玉谷さん

「こうだ」と答えを押し付けるのではなく、今自分が「当たり前」だと思っていることをもう一度見直す機会にしてほしいと思っていました。

今の社会の言説を見ていると、きちんと理解せず偏見を持ったまま決めてかかっているような場面によく遭遇するからです。

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最終更新:3/24(火) 11:34
ハフポスト日本版

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