ここから本文です

石油の年間需要、コロナの影響で10年来の低下か

3/25(水) 19:00配信

ギズモード・ジャパン

コロナ・石油・気候危機の複雑な三角関係に、しばらく悩まされることになりそう…。

新型コロナウイルスによる世界的危機は日を追うごとに悪化し、国際的な気候変動サミットの事前交渉のキャンセルや、飛行機が客を乗せずに飛ぶ「ゴーストフライト」につながりました。そして今、石油需要は10年以上ぶりにとんでもなく減少すると予測されています。

石油需要が2009年以来の減少

国際エネルギー機関(IEA)が3月に更新した石油市場の予測によると、世界の石油需要は、コロナウイルスのために今後も下降パターンを続けるそうですよ。石油市場は2020年第一四半期に、史上最も劇的かつ突然の下落に見舞われました。IEAは今年2月に、石油の需要が1日あたり82万5000バレル増加すると予測していましたが、改定版では9万バレルの減少と、えげつない下方修正をしています。

IEAのFatih Birol事務局長は声明でこう述べています。

コロナウイルスが石油市場に及ぼす影響は一時的なものかもしれませんが、世界の石油供給企業の収益を左右しかねない長期的な課題がなくなることはありません。

コロナウイルスによって石油需要がさらに減る可能性も

需要の減少が予想される原因は、もうなんといってもコロナウイルスの世界的な感染拡大です。人々が外出を控えている(そこら中で外出禁止令が出ています)おかげでガソリンの消費量が激減していることや、航空便のキャンセルなどが考えられます。

平均的な予測によると、世界の今年の石油消費量は1日あたり9,990万バレル。減少幅は比較的小さいとはいえ、需要が減少すると予測されるのはありえないことのようです。だって世界の石油需要が減少するという予想は、2009年の不況以来初めてのことなんですよ。コロナウイルスの感染拡大とその経済への影響によっては、これから数カ月のうちに予測が変わる可能性もあります。現状を見る限りでは、たぶんさらに下方修正されることになりそう。

楽観的なシナリオもあるにはあるが…

IEAは需要が減少すると予測していますが、実際にどれくらい減少するかはシナリオ次第だそうです。シナリオはふたつあって、ひとつは物事が急速に悪化する悲観的なシナリオで、もうひとつは政府が協力して事態に対応する楽観的なシナリオ。悲観的なシナリオではウイルスの封じ込めに失敗し、石油の消費量が1日あたり73万バレル減少。楽観的なシナリオでは、世界がすぐにコロナウイルスを封じ込める動きを見せることで、今年の世界の石油需要が1日あたり48万バレル増加するのだとか。

1/2ページ

最終更新:3/25(水) 19:00
ギズモード・ジャパン

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事