【執筆:Dr Matt Morgan】
新型コロナウイルス感染症の患者の治療に当たる医師の一日は、こんな感じだ。
午前7時15分
(英ウェールズ・)カーディフ(のウェールズ大学病院)まで車で通勤中。車には寝袋と食べ物、歯磨き粉や衣服を積んでいる。次いつ家に帰れるか分からないからだ。COVID-19(新型コロナウイルス感染症)はすべてを変えた。
妻はとても動揺している。昨晩、妻には「自分が死んだ場合に備えて知っておいてほしいこと」と題したメールを送った。各種パスワードや重要な書類の保管場所も記載した上で「本当にいい人生だった。2人のすばらしい子どもに恵まれ、好きな仕事につけた。誰かの人生に触れられるのは、最高の気分だ」と書いた。
午前8時30分
いつもの13時間シフトの始まりだ。我々の病院にはウェールズ最大の集中治療室(ICU)があるので、患者数の急増が予想される。ミーティングを開いても、皆が話したがるのはCOVID-19のことだけ。私はコーヒーを飲み、防護服を着て、仕事を始める。
午前10時
新型コロナウイルスの男性患者が1人、ICUで治療を受けている。人工呼吸器が最大限機能しているか、確認に行く。
部屋を離れたらまず、防護服に手袋、それにウイルスを通さない特殊なマスクをとる。順番を間違えると、世界で最も優れたマスクをもってしても感染を免れない。マスクは後ろから脱いでゴミ箱に捨て、手を洗う。エボラ出血熱の際に編み出した手法だ。
午前11時30分
患者の家族と電話で話す。コミュニケーションは最も難しく、かつ重要な仕事だ。唯一の方法は正直であること。「あなたの家族は亡くなる可能性があるほど重症です」「でも、あなたの大切な人を元気にし、あなたの元に返すことが、わたしたちの使命です」
正午
イタリアの同僚からメールをもらう。世界中の医師らは今、メッセージアプリ「ワッツアップ」やメールを通して頻繁に連絡を取り合っている。中国やイタリアの医師は一つの人工呼吸器を複数の患者に使用できるなど、医療機器についてのアドバイスを共有している。また、これは持久力が必要な闘いだと伝え合ったり、患者の家族との向き合い方のこつについて共有したりしている。
最終更新:3/26(木) 11:35
The Telegraph






























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